カルチャー

丁寧ママの強すぎる自己顕示欲に圧される…ママ雑誌『nina’s』ウォッチ

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「nina's 2014年 05月号」祥伝社

「nina’s 2014年 05月号」祥伝社

 数あるママ雑誌を不定期にレビューする本企画、今回はこちらを取り上げたい。

 nina’s(ニナーズ)2014年 05月号(祥伝社 4月7日発売)

 隔月で発売されているこの雑誌。中盤には“丁寧な暮らし”を楽しむママさんたちがこれでもかと登場する一方で、巻頭や巻末にはママタレ・パパタレたちの写真付きインタビューも掲載されている。布ナプ推奨の硬派な「tocotoco」(第一プログレス)よりはマイルドで、セレブなファミリースナップ満載だった「mamagirl」(株式会社エムオン・エンタテインメント)よりはミーハー色が薄い……という立ち位置だろうか。

 表紙は1月に男児を出産したタレントのスザンヌ。男の赤ちゃんを抱っこして微笑む写真だったため、ひょっとしてこの赤ちゃんが愛息……? とミーハー心をくすぐられるが巻頭のインタビューページによればこちらは赤ちゃんモデルだという。なんだぁ~、という思いとともにインタビューに目を通す。出産後は体調を崩すこともなくとにかく元気だったというスザンヌは、「実家でも家族のお手伝いをしたり、体を動かすように。また、積極的にお出かけもしてましたね」と語っている。当時、ブログに頻繁に子連れ外出していることを綴り、“月齢低いのに外出しすぎ”とネットで批判が集まっていたが、このインタビューを読むと“健康を心がけるゆえに外出をしていた”とも取れる。また、夫の元プロ野球選手・斉藤和己氏が「子供が夜泣いていたら一緒に起きてミルクを作ってくれたり」と、率先して子育てに協力している様子も語られている。これだけを読むと良いパパすぎて、散々報じられていた前妻との婚姻期間中のDV説や養育費を払っていないなどの情報が疑わしくなるほどである。

 特集『私のこだわり、私のルール』パート1、“有名人ママの暮らしと子育て見せてください”には、昨年離婚しシングルマザーとなった鈴木紗理奈、東日本大震災後にカリフォルニアへ移住した一色紗英が登場。

 鈴木は“ママ業をこなしていれば他は何をしてもいい”と、離婚後に行き着いた考えを明かしている。「どんな時も母親であることを意識していたら、仕事など他のことを何もかもをカンペキに運ぶのはムリじゃないですか」と話すが、確かにこれは理解できる。とはいえ、ママ以外の時は女を磨くために美容鍼を受けたり、引き締めるレーザーみたいな施術も受け、さらにお肌のお手入れをする際にはシャネルやSK-II、そしてドゥ・ラ・メールのコスメを使っているという。これはさすがに相当金を稼いでいなければできない金のかけ方だ。また、感性を磨くためにKENZOやサンローランなどハイブランドの古着を探したりもするというが、本号の次の特集が『「買わない」は楽しい!』であることをみるとnina’sはずいぶんなダブルスタンダードを提供しているものだと感心する。もしかしたら読者たちは“買わない”ことを楽しみながらも一方で“買う”暮らしに憧れている女性たちなのだろうか……。

 アパレルブランド「archi」で一時期ブレイクした一色紗英も、震災を受けて西日本や沖縄に移住するのではなくカリフォルニアまで行ってしまうところに財力を感じさせる。「オーガニックなど自然を意識した食料品がとても多い」「海と、大地と、空に囲まれているカリフォルニアは、私や家族にパワーをくれる素敵な場所」とカリフォルニアを絶賛。育児については「地球市民としての意識が育まれるように」……ちょっとよく分かりません。

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ブログウォッチャー京子

1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。

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