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美人の性と、不美人の性。見た目に惑わされたくないのに、陥りがちな罠!

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美しい女性はとても好きなのだけれど。 Photo by Vladimir Serov from Flickr

 東京・渋谷にあるバイブバー「ワイルドワン」で月に一度、1日店長イベントをしていることは、すでにこのコラムでも何度かお伝えしていますが、先日も私は仮面を着けてお店に出ていたわけです。すると、美女2人連れがご来店。夜なのに「今メイクしたばっかりですよね?」ってぐらい完璧なお顔の仕上がりで、細いのにおっぱいは大きくて、ネイルも綺麗で、そして、い~い匂いがする!

 そんな美女2人が、バイブを手に談笑しているんですから、ワタクシ、鼻の下がすっかり伸びましたね。2人の関心を惹きたくて彼女らが座っているカウンターにちょいちょい立ち寄っては話しかけ、質問をされると聞かれたこと以上にアレコレ教えたくなって……まるで、やに下がったオッサンのようでした。

 そして帰り道、考えたわけです、「美人×エロの相性のよさは凄いなぁ」と。エロティックなものは美しく、美しいものはエロティックな要素を内包する……世の理(ことわり)のひとつだと思います。ギリシア神話でも、恋心と性愛の神エロスは、愛と美の女神アプロディーテの息子とされていますしね。

 あまり知られていないことですが、アダルトグッズ業界って美女がほんっとうに多いんですよね~。展示会などに行くと、会う人、会う人こぞって美女で驚きます。顔の雑作だけでなく、知的で洗練されているので、対面すると気後れすることもしばしばです。ここ最近も、web上では新規の女性向けアダルトグッズショップが続々とオープンしていますが、代表の女性と引き合わせてもらうたび、どこのモデルさんかしらと首をかしげてしまうほどです。

 同じ女性としては、このグッズを使うと私もこんなに美しくなれるのかもしれないと思わず期待してしまいますし、男性はもっとダイレクトに心を動かされるでしょう。これだからオトコは……と言いたいところですが、実際、私も美女を前にデレデレしてしまうので、あまり厳しいことは言えません。そんな女性代表や女性広報がメディアに出た時、見栄えがよくて人目を惹きやすいのもまた動かしがたい事実です。

 世間一般同様、美女に弱い私ですが……そこにジレンマも感じるわけです。美女とエロスの相性がいいということは、美人でなければエロスを体現してはいけない、ということにもなりかねません。というより、誰も声に出して言わないけど、そういう空気は厳然としてありますよね。

無意識に線引きしていないか?

 以前も「性を体現する女性=若くて美人がいいに決まっている」という風潮への疑問を書きつらねました。ルックスの美醜に関わらず、年齢に関わらず、誰もが性と関わっている(「性欲がない」「セックスへのモチベーションが低い」というのも、性との関わりだと思います)。誰にとっても人生の一部であり、生活の一部。特に女性は年齢によって身体の状況が大きく変わるので、「若くて美人」が体現する性はとても限定的で、リアルに共感できる同性もまた限られています。

 一方で、誤解を怖れずに「不美人」と言ってしまいますが、その立場から性について発信している人もたくさん知っています。そんな女性たちはもともとクレバーなので、自分の表現手段とそれを届ける先をきちんと見極めているパターンが多いように思います。つまりはマニアックな嗜好に訴えたり、あるいは「笑い」と結びつけたり……。私はそんな女性たちのタフで明るい表現が大好きですが、それが「美女が語るエロ」とは別のカテゴリーに入れられることに、やはりザラッとしたものを感じるのです。

 顔の美醜とか、スタイルの善し悪しとか、若いとか年取ってるとか、経験の多い少ないとか……カテゴリーに分けられるのはまっぴら! “個”として性を語りたい!! と思うのですが、私自身も無意識のうちにそういう線引きをしていることに気づいてゾッとする……そんなことが、つい最近ありました。

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桃子

オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

@_momoco_

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