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鼻プロテ、ヒアル注入の誤解と落とし穴!皮膚が壊死して再建不能も

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鼻整形

お元気でしょうか…。(globe「Lights」エイベックス・トラックス)

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 眉間から高く盛り上がった大きめの鼻――映画『アバター』に登場する異星人のような容貌が一時期、美容整形業界で流行った。しっかり高さがあり綺麗な鼻の形を整えると、のっぺりしていた顔全体にメリハリが生まれ、横顔美人の鉄則といわれる「額・鼻先・アゴ」のEラインが理想的なカーブを描くようになる。どんなに化粧をしてもぼんやりした印象だった顔が、凹凸次第で劇的な美人に生まれ変わるとしたら、やりたくもなるというものだろう。

 しかし必ずしも成功するとは限らない。成功例として燦然と輝くタレントやモデルがいる一方で、施術結果に納得がいかず「整形前の顔よりも今の顔を嫌いだ」と嘆く者、顔に傷を作っただけで美しくはなれなかった者、「アバターみたいになりたかったのに、全然足りない」と欲張る者、そして修正を繰り返して皮膚も骨も施術前の状態には決して戻らなくなってしまった者……。

 気の毒な症例として有名なのは、たとえばメキシコ人モデルのカルメン・カンプサーノ。整形前も十分に美しい容姿だったのだが、不自然に眉間のみ盛り上がった形状になり、いつしか小鼻がつぶれ先端に丸いしこりが浮き出てしまった。リル・キムも近年どんどん容姿がおかしなことになっていると話題だ(もはやデビュー時と完全に別人)。日本では、globeのKEIKOがある時を境に「スッと高い鼻筋」から「ぺちゃんこ鼻」に変貌した事実が確認されている。彼女の鼻に一体何があったのか、確かなことはわからない。

 鼻を高くする施術としてはまず医療用シリコン樹脂で作られた人口軟骨・プロテーゼを挿入する方法がよく知られている。L字型が主流だったが、最近はI字型を眉間から通し、鼻先は別に整えるやり方も。このシリコンを鼻の骨と骨膜の隙間に挿入するのだが、骨膜を剥がす際に出血するため、最低でも一週間程度は顔面全体が内出血で赤黒く腫れ、安定するまで二週間ほど安静にしていなければならないという。

 そのほか、ヒアルロン酸注入や、歯や骨を形成する分子でできたレディエッセというジェルの注入なども人気だ(ヒアルロン酸というと「ヒアルロン酸入り化粧水」といった商品の影響かサラッとした液体をイメージしがちだがそれは誤解で、硬いジェルのようなもの。柔らかい質のものだと、鼻が横に広がってしまうだけだという)。それ以外にも、自身の耳付近の軟骨を移植して鼻を形成する施術や、小鼻を縮小する施術もある。

 しかしどんな医療も「誰(医師)がどの患者にやっても絶対に・確実に・成功する」という保証はない。プロテーゼの場合、体内に異物が侵入してきたと細胞が判断し押し出そうとしてしまうこともあるし、皮膚が炎症する可能性もあり得る。長年挿入したままでいることで内側から皮膚を圧迫、その形状が丸わかりになってしまうこともある。最悪の場合、圧迫された皮膚が薄くなり鼻の先端を突き破って出てきてしまうことも。

 こうした例はプロテーゼだけではない。医師の忠告を守らず、いくつもの美容外科をはしごして大量のヒアルロン酸を鼻に注入した結果、ヒアルロン酸が皮膚を押し上げ、顔面の血流を妨げてしまい、恐ろしいことに皮膚が腐った例(壊死)もある。当たり前のことだが人間は人形ではない。肉体には神経と血管が張り巡らされており、血液は常に循環している。そこに異物を入れれば、正常なはたらきを邪魔してしまう可能性は当然あるのだ。

 ただ、美容整形は「人気女優並みに綺麗になりたい」「老けたくない」といった動機のみならず、コンプレックスを抱えた人がそれを解消し「せめて人並みに」「前を向いて歩けるようになりたい」と救いを求めて臨むことが多いものである。それゆえ、美容整形それ自体を頑なに否定する風潮もいかがなものかと思うが、施術を受ける当人には十分にリスクを理解したうえで挑んでほしいと願うばかりだ。
(犬咲マコト)

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