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恋人との相性から次期大統領まで…韓国人は国家をあげての占い好き!

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街角でも、いたる所で占いが。 Photo by dariusmccallum from Flickr

 韓国人はとても占い好き――。そんな、イメージを証明するデータがある。

 今年、ソウルにあるアサン(牙山)政策研究院世論研究センターが、全国19歳以上の成人男女1000人に対して行った調査によると、全体平均で約38.3%が「占いをしている、またはしたことがある」という結果が出ている。一方、韓国ウェブ新聞『中央Sunday』は、韓国の占い市場規模は4000億円程度、関連業種の従事者数は約55万人いると報じている。

 加えて同紙は、97年の時点では市場規模1400億、従事者40万人だったとも指摘しており、当時と比べても韓国人の占いに対する関心が爆発的に高まっているとも分析している。理由としては、社会不安が増大していること、ネット占いなどが普及したことなどを挙げているが、いずれにせよ、「韓国人の占い好き」を、改めて証明した形だ。

 ちなみに、日本のニュースサイト「THE PAGE」に掲載された「効率的に癒やされたい時代に? スピリチュアル市場は1兆円」という記事のなかでは、日本のスピリチュアル市場規模は1兆円になるとされている。補足までに説明すれば、このスピリチュアル市場には、「自己啓発市場」と「開運市場」が含まれるそうで、韓国の占い市場=日本の開運市場と定義できそうだ。正確な統計はないが、1兆円よりは少ないことだけは確か。人口で言えば、日本が約3倍多いので、韓国の4000億円という数字が相対的に高いということがうかがい知れよう。

 ところで、韓国社会ではあらゆる局面に占いが用いられる。

 2010年、韓国の軍艦「天安」が何者かに攻撃を受け沈没する事故が起きた時には、乗組員の行方と機体の沈没場所が特定されず捜査が難航したが、東方大学院大学校のキム・マンテ教授が占った通りの場所で発見されたとして話題になった。

 また、2003年には、某大手鉄鋼会社役員が、占い師キム・ソンウク氏のもとに相談に訪れていたことが報じられた。当時、その鉄鋼会社は原因不明の設備故障で1日10億円以上の損害を被っていた。相談された占い師は内部の人間の仕業と予想。役員一同は防犯カメラで監視を続けた結果、10日後に犯人がお縄に! しかも占いの結果通り、内部の人間の仕業だったことが明らかになっている。

 数年に一度行われる大統領選挙前の風物詩と言えば、有名占い師たちによる“当選者占い合戦”だ。

『○○期連続で当てた占い師が大統領を徹底予想!』などの記事が、メディアを中心に数多く見られるようになる。日本では、選挙の際に占い師がメディアを賑わすという現象はほとんど見かけられないが、韓国ではいたって普通に余興として成立している印象だ。

 まゆつばものではあるが、大統領クラスの政治家には、自身の政策を相談するお抱えの占い師がいるという噂もまことしやかに囁かれている。もし本当ならば、“好き”のレベルをはるかに通り越して、国の命運すら占いが決めていることになるのだが……。

気になるのは恋占い

 このように、政治、経済、軍事などあらゆる局面に登場する韓国の占いだが、もちろん、一般生活にも深く浸透している。受験や仕事、友人関係など、占いが登場する場面はさまざまだが、やはり恋愛に関しては特に多くの需要があるそうだ。

 恋愛ジャンルの占いというと、韓国の占い師が名前や生年月から「宮合(クンハプ=異性間の相性)」を見るのがポピュラー。正確な宗派などはそれぞれだが、日本の四柱推命とほとんど同じと言えばイメージしやすいだろうか。信心深い家庭では、カップルがお付き合いしているタイミングで占いに行かされ、宮合が悪いと親が結婚を猛反対するケースもあるのだとか。

 個人的に気になったので、インターネット占いをやっている韓国の占い師に問い合わせてみた。すると、宮合についてはこんな答えが。

「男に愛されたいという相談を、本当に、山のように、いや宇宙のように、とにかくたくさん受けます。ただそれは、少し間違っているのです。この世には、男性全般に愛される女性というのは、いません。男女の宮合が良いか、悪いか。それが全てです。宮合がいい男女が出合えば、その結婚は上手くいきます。逆に男が一方的に愛す宮合と、女性が一方的に愛す宮合があるのです。女性は愛されたいと思うよりも、宮合がいい男性を探したほうがよいでしょう。ここから先は、有料に……」

 非常に私事で恐縮なのだが、わたくしの一家も占いが嫌いではない。わたくしが生まれた際には、父方の祖父が名前を付けてくれたのだが、その名と生年月日をもとに母方の曾祖父が四柱推命で運命を占ってくれたそうだ。その占いを記したメモが最近見つかって、とてもびっくりした。正直、あまりキレイな字ではかったため、書いてあった意味は全く読み取れなかった。そこで、母に尋ねたところ、曾祖父の反応は、

「ふむふむ、あっ!………(小さな声で)ちょっとこの子、孤独な道を歩むね」

 だったらしい。祖父たちには、生年月日は仕方ないにせよ、生まれた直後の名前くらい調整してほしかったと思っている今日この頃である。

 

■河 鐘基/エンターテイメントから政治まで、韓国の社会問題を広範囲に取材。雑誌やウェブ媒体を中心にライター活動を展開中。K-POPも好きだがAKB48の方が好きという、韓流ライターにあるまじき趣味を持つ。さらに正直に言えば、ローラのほうが好き。

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河鐘基

エンターテイメントから政治まで、韓国の社会問題を広範囲に取材。雑誌やウェブ媒体を中心にライター活動を展開中。K-POPも好きだがAKB48の方が好きという、韓流ライターにあるまじき趣味を持つ。さらに正直に言えば、ローラのほうが好き。

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