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なぜ性が消費されるとモヤモヤするのか…『男子の貞操』にヒントを探る!

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女と男、どう違う? Photo by Bridget Badore from Flickr

 これまでの人生、性生活(オナニー含め!)を楽しんできたつもりの私ですが、悩みひとつなく能天気に享受してきたわけではありません。女性であること、女性という身体を持っていることで、いろいろな不便や不都合、「イヤな思い」を、それなりに経験してきたと思います。明確な性暴力に遭ったことはないものの、無遠慮な視線に出くわしたり、値踏みされたり、勘違い発言を投げつけられたり……。こういうことをまったく経験したことがないという女性はひとりもいないですよね。

 職場や通勤中、もしくは道を歩いていても、こうした「イヤな出来事」に出くわすことがあります。私は、「取材」という形でも経験しています。ラブグッズの取材なのに、個人的なセックスライフを根掘り葉掘り聞かれるパターンです。

 私自身の体験がグッズを知るうえで何らかの役に立つのであれば、いくらでも提供します。でも、「グッズを使っている女ってやっぱスゲェ」的な話に落とし込まれそうだと感じたら、やんわりお断りします。そこにオカズ的要素を求められた場合は、キッパリお断りします。むやみに“消費”されることに、反射的な拒否反応が起きてしまいます。

 でもまぁ、エロいグッズをネタにしてるんだから、それも自業自得じゃん? という向きもあるでしょうが……。でも、誰にとっても性やセックスライフは「自分のため」のものですから、勝手に“消費”されるのは御免です。露出度が高い服を着ているから痴漢していいというわけではない、というのと同じ理屈が、ここにも通じると思います。

 セクハラという言葉でまとめられるのかもしれませんが、ここに含められる範囲はとても広いです。法に触れたり、職場から注意されたりといった何らかの措置に処されるもの以外の「性的嫌がらせ」なんて、ほんと日常にあふれています。

 女性というだけで、なぜこんな思いをしなければいけなきゃいけないの? 自分のために、あるいはパートナーと一緒に、性を楽しみたいだけなのに。という思いに、たびたび囚われてしまいます。エロいことが好きな私ですら、こうなのですから、セックスへのテンションが低めの女性たちは、もっと不快な思いをしているのではないでしょうか。

 自分のなかで落としどころを見つけたくて、『男子の貞操-僕らの性は、僕らが語る』という1冊を手に取りました。

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 私には男性のセックス観というものが皆目わかりません。女性とは違った身体の構造、性衝動を持っていることはわかりますが、そこからどんな違いになっていくのかが、イマイチ見えない。加えて、女性が男性に「消費されている」と感じているのはなぜ? その逆はありえるの? という日ごろからの疑問に応えてくれるのではないかと感じたからです。正直、「なんか男性って気楽に見えるんだけど……不公平だなぁ」という思いが拭えないのです。

記号化が生む不健全さ

 本書を書かれているのは、坂爪真吾さん。障害者の射精介助サービスや、セックスワークの社会化を目指した活動などを行う一般社団法人ホワイトハンズの代表理事です。表紙には、「世間には男子の性をめぐるデマが飛び交ってます」とありました。へぇ~、男性は男性で大変な思いをしているのね。私は自分のことばかり考えて、そこには思い至らなかったです。

 さらに前書きには、「セックスを過度にあがめたり、過度に蔑んだりせずに、毎日の生活の中で、自分の性、そして他者の性とつき合って行くスキルを身につけること」が大事だと説かれています。

 生活のなかの性! 自分にとっての性!! 最近、私がモヤモヤと考えていることへのアンサーがここには書かれているのではないか。そう思って読み始めたところ、果たして、私が感じている「イヤな思い」の原因については、第一章ですぐに明らかにされていました。「僕たちの性は、記号に支配されている」という項目からの抜粋です。

 僕たちは、女性の裸体が写っている画像・動画であれば、どんなものでも自動的に興奮するわけではなく、ある特定の条件を満たした女性の裸体に対してのみ性的な興奮を覚えます。
 例えば、「女子構成(JK)」「人妻」といった、社会的属性。「一八歳」「二〇代」といった、年齢条件。「巨乳」「ロリ顔」「癒し系」といった、身体的特徴。「ヘアヌード」「無修正」といった、性器周辺部位の露出度合い。「新人」「素人」「初脱ぎ」といった、裸の鮮度。「教室」「オフィス」といった、脱がされる環境条件。…………

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桃子

オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

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