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レイプドラッグ疑惑も 明大生集団昏倒事件の大学見解に疑問

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Photo by Florentijn from Flickr

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 6月20日の夜、新宿の路上で大学生集団が次々と昏倒するという異常事態が起こり、話題となった。通行人の撮った現場写真や動画がTwitterで相次いでアップされ、この騒ぎはネット上で瞬く間に拡散された。10人以上の学生が道端に突っ伏してピクリとも動かなかったそうで、警官や救急車が詰めかけ、真偽は定かでないが「脱糞した人もいる」というコメントも出回り、現場は騒然としていたようだ。

 この事件について、6月23日の『とくダネ!』(フジテレビ系)が取り扱った。同番組では「倒れている集団は有名私立大学のサークル仲間と見られる」「過度の飲酒で酩酊するのは迷惑行為だ」と報じたが、「現場にはある特徴が……」と意味深なくだりもあった。その特徴とは、倒れているのが女子学生ばかりだったことである。

 同番組では目撃者のコメントを取っているが、「女の方は全然力が入ってなくて、倒れているのはほとんど女性でしたね。男性はほとんど倒れていなくて介抱している側でしたね」という箇所を意図的に使い、その異様性を疑問視するスタンスを見せた。

 司会の小倉智昭は「あれだけ倒れていてほとんどが女性っていうのは、何か不思議な気がしますよねえ」と「お医者さんの目から見てこれって不思議な状況じゃありません?」と、スタジオ出演していた医師の加藤友朗氏に話を振った。すると加藤氏は「これはちょっと異様な状況ですね。毒ガスとかの中毒で倒れているような状態でしょう。酔っ払って誰か一人が介抱されながら、というなら理解できますけど、いっぺんに、同時にこんなに倒れるというのは……」と医師としての見解を示し、小倉も「相当意識して女性に対して酒を強く勧めた可能性っていうのは、あるかもしれませんね」と憶測を述べた。菊川怜は「原因が何にしても、女性が夜中に繁華街で寝てしまうというのはすごく危ないこと。迷惑をかけるというのもそうですけど、自分の将来にもすごく影響を与えることなので、自分の身は自分で守るじゃないですけど、考え直して」と話している。

 街の声として「節度がない」「女性が酔っ払ってそこに寝ちゃうってのはどうかと思う」「自分で自制して飲む量を決めないと」と、女子大生側のモラルを問う意見もオンエアし、あくまでも「迷惑行為」と言いつつ、番組では女性ばかりが昏倒した点を疑問視し事件性を示唆している。なお、現時点では薬物などの反応が出なかったため警察側は事件扱いしていないといい、大学側は今後、学生から聞き取り調査を進めるとのことであった。

 この事件について、ネット上では明治大学メインのインカレテニスサークル(他大学学生でも入れる合同サークル)のメンバーによるもので、倒れていた女子大生の多くは日本女子大学の生徒だという情報が流れていたが、日本女子大は関連を否定。一方、明治大学は謝罪と詳細調査にかんする公式見解を発表した。以下、一部を転載する。

 新宿旧コマ劇場前で大学生が昏倒していた写真及びその情報が,インターネット上に流れております。この内容について確認したところ,本学公認サークルに所属する部員であることが判明いたしました。本学学生がお騒がせしましたことを心からお詫び申し上げます。

 本件については,過度の飲酒から起きた出来事であり,昏倒していた部員の中には未成年者が含まれていることも判明いたしました。なお,これらの部員の体調は回復しております。

 今後は再発防止に努めるとのことだが、数年前、明治大学が新入生に向けて配布したプリントで「未成年の飲酒喫煙を一切咎めない」内容を記載していたことも話題となった。その際は、近年、各大学の学生がTwitterでの炎上事件により処分される騒動が相次いでいることに触れ、「氏名や所属などの個人情報をTwitter上に記載しないこと」「未成年の飲酒・喫煙などの違法行為を記載しないこと」などが注意喚起されていた。しかしこれではTwitterに記載しなければ何をしてもいい、「バレなければ問題ない」という大学側の方針が明らかである。今後、どのようにして再発防止に努めていくつもりなのだろうか。

 また、「現時点では薬物等の反応は出なかった」からといって事件性がないとは言い切れない。過去には早稲田大学・明治大学を中心としたインカレサークル「スーパーフリー」による数多の集団レイプ犯罪が明るみになったこともある。スーフリの強姦・輪姦手口は、アルコール度数の強いウォッカを女性に飲ませ、酩酊させた状態で犯すというものだった。過度に飲酒をすすめるだけでも、強要罪、傷害罪に問われ、被害者が命を落とす最悪の事態になれば傷害致死罪となる可能性もある。

 痴漢などの性暴力やこういった性的暴行を連想させる事件が起こると、女性がもっと自衛すべきという意見が展開されることが多いが、同時に男性にも「痴漢するなレイプするなセクハラするな」と啓発すべきだろう。義務教育でも大学指導でも、特に男子学生にむけた性暴力についての教育は必要と感じられる。「楽しく飲んでいただけのつもりが、いつのまにか犯罪加害者になっていた」という可能性を頭に叩き込んでおいた方が良い。
(清水美早紀)

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