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嫌われたくないけど、炎上はさせたい~はあちゅう×林永子【炎上対談】中編

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永子「うん。はあちゅうさんは、仕事術や手帳の使い方、情報の取捨選択や整理整頓がとてもお上手だと思います。そういうところで超クレバーな頭の使い方をされるのに、一方で、他者の評価を気にしすぎたりネガティブな妄想をしすぎたりする。でもその自己矛盾が共感および反感を呼ぶんでしょうね」

はあちゅう「本当は今でも、嫌われるのがすごく怖いんですよ。だけど、良かれと思って頑張って自己演出したのに嫌われるよりは、すべてオープンにさらけだして嫌われる方がいい。どうしても私を嫌いだっていう人は、もうしょうがないですから。でも、なるべくなら大多数に好かれたいと思って生きていますし、モテたいし、チヤホヤされたいですよ」

永子「私は残念ながらクラスの中で下層とか上層とかっていうことを意識せずに思春期を過ごしてしまったから、まわりを意識して主語を変えるという感覚がわからないです」

はあちゅう「それ、強すぎますよ!」

永子「クラスの中で完全に浮いている児童ではあったんですけど、かといっていじめの対象になることもなく、カーストなんて『知るか!』って感じでした、ずっと。私はどんなグループに入っても水と油の“油”になっちゃうから、もう超強力な油として生きていくしかない、みたいな(笑)」

はあちゅう「そう思えるのって、お父様が永子さんを絶対的に愛してくれたからでしょうね」

自他共に認めるファザコンです。

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永子「私、ひとつ、すごく気になったことがあるんです。はあちゅうさんは文章の中で、『女の子は』『アラサー女子は』という主語を多用しますよね。私は『私は、こう思う』という人だから、個人的にすごく違和感があって」

はあちゅう「それは以前、岡田斗司夫さんにも指摘されたことなんですが、自分でも無意識というか、ナチュラルに使っているんですよ」

永子「そうなんだ。邪推で大変申し訳ないですけど、編集の方にやらされているのかと思ってました。『アラサー女子に訴える!』みたいな戦略なのかなって」

はあちゅう「つい、自分の見てる世界のことを表現するのに『女の子は』って使っちゃうんですよね。もちろん、ちょっとは『炎上に結びつく』ってことを意図していますけど。『女の子は』って書くと、『いやいや、私はそんなことないから』と否定する声も飛んでくる。ただ無意識に使ってしまうこともとても多くて。分析するに、『私は』って言い方が怖いのかもしれません。何せブログを始めた18歳のときから、ネットで叩かれまくっているもので……『私』という主語を使うことに対して、恐れがあるんだと思います。やっぱりモテたいし、認められたいから」

永子「そこもすごい。嫌われたくないと言うわりに結構、頻繁に炎上させてるよね。本のタイトルも『恋愛炎上主義』だし(笑)。炎上が怖かったらネットでの発信をやめたり、方法を変えたり、方向転換すればいいと思うんですけど、あえて立ち向かっているのが本当にたくましい」

はあちゅう「だって私、ネットしか居場所ないですもん」

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林永子

1974年、東京都新宿区生まれ。武蔵野美術大学映像学科卒業後、映像制作会社に勤務。日本のMV監督の上映展プロデュースを経て、MVライターとして独立。以降、サロンイベント『スナック永子』主宰、映像作品の上映展、執筆、ストリーミングサイトの設立等を手がける。現在はコラムニストとしても活動中。初エッセイ集『女の解体 Nagako’s self contradiction』(サイゾー)を2016年3月に上梓。

清田代表/桃山商事

恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表。失恋ホスト、恋のお悩み相談、恋愛コラムの執筆などを通じ、恋愛とジェンダーの問題について考えている。著書に『二軍男子が恋バナはじめました。』(原書房)や『大学1年生の歩き方』(左右社/トミヤマユキコさんとの共著)がある。

twitter:@momoyama_radio