インタビュー

aikoの抱える悲壮感に胸を焦がす、aiko好き男子の心理

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aikoが求められているもの

「aikoって毛量がすごく多くてカワイイですよね!」という話をしています

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――aikoの「悲壮感と切迫感」とは一体、どういうものですか?

大熊「aikoって、年を取っちゃいけない人なんですよ」

――???

大熊「まず見た目可愛いじゃないですか」

――可愛いですけど、可愛くないって声もありますよね。それは誰でも一緒ですけど。可愛いって思うのは、あまり上手く人に説明できないものかもしれないですけど説明して欲しい、その可愛さを。

大熊「絶対的な価値として可愛いという事実以外に特に言うことはないです。まあよく言われるのは鼻が上がってるとかブサイクだとか?『何を基準に物事を考えてるのかお前らは』って思いますね。aikoの鼻が上がってるんじゃなくて他の女性の鼻が下がってるって考えたことはないのかっていう」

――たとえばaikoの目が大きくないってことに対しても、他の女の目が大きすぎると。

大熊「そうですね、何を基準にしてるんだっていう話ですよね。aikoを絶対の美の基準とするならば、そこからズレている者の方が醜であると。そういう考え方はできますよね」

――できますね。となると大熊さんはaikoが絶対基準?

大熊「はい」

――他に好きな女優さん、モデルさんっていないんですか?

大熊「いたような気もしますけど、今aikoのこと考えてたんで出てこないです。多分いますよ」

――最近だと石原さとみは人気が高いですよ。

大熊「全然興味わかないですね。別にって感じですね」

――新垣結衣。

大熊「可愛いですよね。可愛いですけどチワワを見て可愛いっていうのと変わらないですね」

――YUKIは?

大熊「歌手の? 可愛いですよね。YUKIに関しては歌も好きなんで結構好きですね」

――YUKIさんとaikoさんは年齢も近く、ソロ女性アーティストとしての立ち位置が近いと思いませんか?

大熊「近くはないんです。YUKIっていつも新しいことをやろうとしてますよね。彼女は作曲を一切せず毎回コンペをやって一番いい曲を選び、集合知で音楽をやってるわけですから、打ち込みも当然使うし、今一番面白いものをやろうっていう革新性があるし。あとトンチキな衣装も着ますよね」

――そうですね。PVもトンチキなもの作りますもんね。

大熊「あれは中2っぽく感じなくもないですけど、それに比べたらaikoってすごい保守的だなって思います。つまりここが、aikoの悲壮感につながるわけです」

――保守的というところでですか? 保守的っていうのは“aikoとして”保守的ってことですよね? コンサバな女らしさやモテ、あからさまな色気などをルックスで表現していないという点では、一見すると彼女が「保守」には見えないと思うんですが。

大熊「ファッションなどはいわゆる青文字系なんでしょうね」

――そうですね、ストリートカジュアル。年齢を重ねていくと多くの女性は、服装だったりメイクだったりマイナーチェンジしていくと思うんですけど、aikoさんは本当に16年前と全然変わらないですよね。それが“aikoとして”の保守、という意味でしょうか?

大熊「そこってすごく難しい問題だと思っていて。要は、ファンがaikoに何を求めてるか、だと思うんですよ。ストリートカジュアル、青文字系とかっていう話出ましたけど、あれって、ある程度の若さがないとこなせないものじゃないですか。さらに音楽の面では、aikoって恋愛の歌しか歌ってないんですよ」

――ええ、そうですね。

大熊「僕のiPodに入ってる彼女の147曲中147曲が恋愛の曲なんです。それって結構恐ろしい話じゃないですか? aikoが『大親友が出産しました、その感動を伝えたい』といって作った曲が、『子供が生まれておめでとう。で、いつかその子が大人になった時にきっと恋愛するよね』って歌なんですよ。そこまでして恋愛の歌歌わなきゃいけねーのか、すげえなと思って」

――すごいですね。

大熊「これってファンの期待に応えてるわけですよ。あの人はファンのことしか考えてないので」

――あの人……。

大熊「もちろん自分のやりたいことをやってますけど、まず第一にファンありきなんですよ。29日のライブのエンディングで、彼女が言っていたこと、覚えてます?」

――あ、「これからも皆さんに好きでいてもらえるように頑張ります」みたいなことを言ってましたよね。泣くのかな? って思いました。

大熊「彼女はいつもライブの最後にあれを言うんですけど。『別冊カドカワ』のaiko特集号のあとがきに書かれていたのも『これからもあなたがこっちを見てくれるように頑張ります』って。ほとんど悲壮感に近い」

――ああ確かに、切実な訴えっぽい。私あのとき、「え、そんなこと言っちゃうんだ。下僕?」ってちょっと思いましたよ。

大熊「一般的なaikoのイメージと違いますよね? ファンがaikoに求めているものって、言ってしまえば“若さ”なんですよ。恋愛であり青文字系っぽいファッションセンスであり……ルックスが身長低めで童顔なのでそもそも若く見えるっていうのもあると思うんですけど、とにかく彼女は常に若さを求められてしまっていて、アンチエイジングな存在でなきゃいけないんですよ」

――でも今年で39歳ですし、これから40代になり、10年経ったら50代になり。

大熊「なるんですよ。それってすごいキツイ状況じゃないですか。だから若さを維持しないといけないっていう意味では、大変な状態にはなってきてると思います、ルックス的にも精神的にも。アーティストでも、もっと自分のこととか生活のことを歌っていればちゃんと年が取れると思うんですよ。中島みゆきにしろユーミンにしろ。でもaikoは、一切年をとらせてもらえてないんですよ」

――先に出たように、aikoのパブリックイメージは「自由闊達」。でも、自由にやってこうなってるんじゃなくって、ある程度、本人の中ではがんじがらめになってると?

大熊「なんじゃないのかな、って思いますね。ただ困ったことに、彼女自身もそれがやりたくてやってるんだとは思うんですよ、おそらく」

――でもどこかで転換期を迫られるとは思いますか?

大熊「思います。結局のところ、女性の場合は、結婚して出産すると、自然と変わったりはするものではありますよね。そこをaikoがどう乗り越えるのかっていうのは気になるところです。まあその対象が僕でありますようにって」

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