カラダ・美容

快便&痩せた!けど味も薄い・飢餓感ハンパない…タニタ式ダイエットやってみた

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(『体脂肪計タニタの社員食堂~500kcalのまんぷく定食~』大和書房)

(『体脂肪計タニタの社員食堂~500kcalのまんぷく定食~』大和書房)

 レシピ本『体脂肪計タニタの社員食堂』は520万部を売り上げる大ベストセラーになり、その味を手軽に楽しめる「丸の内タニタ食堂」も連日賑わいを見せ、さらに関連商品も大ヒット。さらに5月末からは映画も公開されており、社会現象ともなっているタニタ式ダイエット。

 タニタ式ダイエットのルールは、

・1食あたりのカロリーを500kcal前後にすること
・塩分は3g前後
・野菜を150~200g
・ごはんは100g(ごはん茶碗半分くらい)
・20分かけてゆっくりよく噛んで食べるということ

 お肉や甘い物もこのルール内であれば食べていいので、無理なく健康的にダイエットできるというのがタニタ式の特徴でもあります。

 でも実際、本当に痩せるのでしょうか?

  結論だけ先に言えば、10日間で体重は-2.5kg、体脂肪は-1.5%ものダイエットに成功しました!! この数字だけを見れば「すごい!」「真似してみよう」と思うかもしれませんが、実はこのタニタ方式、とても辛いんです。元々和食や薄味好みの人であれば問題ないのかもしれませんが、味付けの濃い外食ばかりしている人やジャンキーな味が好きな人にとっては結構酷です。

猛烈な飢餓感が衝動的に…

 私がタニタ式ダイエットを始めたのは、タニタが主催するツアーに参加したことがきっかけでした。1泊2日の日程で、食事はすべてタニタ式、そしてツアー中は5キロのウォーキングをしたり、栄養学に関する講座を聞いたり、さらにタニタの体組成計で自分自身の体を知ったりするもので「タニタ式の生活を体感しよう」というのがコンセプトの旅です。このツアーで最も辛かったのがやっぱり食事。

 5キロものウォーキングをし、温泉で汗を流せばお腹もぺこぺこ。そこへ来て食事はセルフ方式なのですが、これがまた厄介。自身でごはんを100gに計量しなくてはいけないので、慣れない参加者は四苦八苦。自然と行列ができてしまい、食べるまでに相当な時間がかかってしまうのです。味付けはそこそこ美味しいのですが、汗をかいた後で塩分を欲している身には、少々味気なく感じたものです。しかし、翌日今までにない快便だったこともあって、合宿後も10日間ほど続けてみることにしました。

 食事は、毎食作るのはとても大変だったので、タニタ食堂レシピのお弁当や、簡単にできそうなレシピを拾ってチャレンジ。さらに毎日8000歩以上のウォーキングを課して続けました。でももう毎日毎日ジャンキーなものが食べたい欲求との戦い。味付けも薄い上に、炭水化物の量がこれまでの半分以下なので、どうしてもお腹が空いてしまうのです。

 普段はそこまで食べたいと思わないスナック菓子も、衝動的に食べたくなってしまうほど飢餓感が強く(!!)、自分を律するのに相当苦労しました。それでも毎日体重計に乗って、少しずつ減っていく体重や体脂肪率を励みにしながらなんとか10日間のダイエットを終え、無事前述の結果に至ったというわけです。

 ですが、タニタ式のダイエットを終えて2週間もしないうちに、体重も体脂肪も元通り……。本来なら体重が減ったことを励みにさらに頑張ればよかったのですが、終わったうれしさと反動で、その後、最も太るとされている炭水化物やスイーツをどか食いし、ダイエットのためと止めていたお酒も解禁して、運動も止めてしまったせいで、あっという間に元に戻ってしまいました。タニタ式は、確実に成果はあがるものの、最初から毎食となるとちょっと無理があるのかもしれません。試してみるなら夕飯だけ、とか朝と晩だけとか、無理のない範囲からスタートするのが得策だと思います。
 (取材・文=健康ライター・大場真代)