韓国国内のAV制作会社というのも、公式にはほとんど見当たらない。韓国でAV会社と言えば、イコール日本の会社という感覚が一般的なようだ。そのためか、韓国ではAVが市販されているということはない。基本的にはネット上からのダウンロードとなる。
しかし、あまりに有名なサイトになると、韓国サイバー警察庁のパトロールにひっかかり、遮断されてしまう。もちろん、「XVIDEO」などの海外サイトも同様である。ある有名サイトが遮断されると、別のサイトが有名になり、また遮断されるという“いたちごっこ”が続いているのが現状だ。なかにはサイト遮断をネットの知識で回避する猛者もいるが、ほとんどの韓国人男性はヤドンを求めてノマドのようにネット空間を旅することになる。
ところで、実際の韓国産のAVはどうなのだろうか。気になって少し調べたところ、現在韓国のサイトで出回っているものには、私的撮影や盗撮物がほとんど。AVというよりも<流出してしまった動画>という印象が強い。日本でも最近、『聖心女子大優等生セックス映像』流出事件などが問題となったが、ネットに残ってしまった動画はなかなか削除することができず、韓国でも社会問題化している。
そのため、ここ数年、韓国政府も法律の厳格化に動いているようだ。特に未成年の動画に対しては、現行の法律で所持しているだけでも約200万円以下の罰金が科され、営利目的で販売、配布した場合には、7年以下の懲役となる。
■河 鐘基/エンターテイメントから政治まで、韓国の社会問題を広範囲に取材。雑誌やウェブ媒体を中心にライター活動を展開中。K-POPも好きだがAKB48の方が好きという、韓流ライターにあるまじき趣味を持つ。さらに正直に言えば、ローラのほうが好き。