カラダ・美容

夏でもソックス重ね履き…謎の健康法を信奉する【ヒエトリサマ】の怪!

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ヒエトリサマたちのバイブル『服部みれいの冷えとりスタイル100連発ッ

 最近、足もとがダボッっとした独特なシルエットの女性と出会うと「出おった。ヒエトリサマじゃあ!」と心の中で後ずさります。不自然に大きな靴を履き、足元がモコモコしているのは、ケガをしているワケでもこれから山登りするワケでもなく、靴下を最低4枚重ね履きする「冷えとり」という健康法がオススメするファッションの特徴なのです。

 「冷えは万病のもと」と昔からいわれ、体温が1度下がると免疫力が30%下がるというデータもあるので、体を温めること自体は決して悪くありません。ところがこの「冷えとり健康法」の手引書や、実践している女性たちのブログを読めば読むほどに「コレ、本当に同じ人間の話なの!?」と叫びたくなるくらい、異世界。カルト教団体験記を読んでいるような錯覚すら覚えます。そして私はいつしかUMA的なニュアンスで「ヒエトリサマ」と呼ぶように……。ちなみに世間では「冷えとりガール」「ヒエトリーナ」という呼び方もあるようです。

 この「冷えとり健康法」とは医師である進藤義晴氏が考案したもので、簡単に説明すると、シルクと綿の靴下を重ね履きして毎日半身浴をして毒を出し、「頭寒足熱」で健康になりましょうというもの(詳しい実践法は氏の著書を読むことをおすすめします)。

 それを「女性が甘く美しく生きるための情報を厳選してお届けする」と謳う『マーマーマガジン』の主催者・服部みれい氏がオシャレに紹介したことで、自然派志向の女性たちの支持を獲得。数年前から話題に上るようになり、いまや大手通販カタログでもかわいいデザインの冷えとり専用靴下が販売されているほどに、メジャー化した模様。どうやらマニアックな健康法の域を突破しつつあるようです。

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山田ノジル

自然派、エコ、オーガニック、ホリスティック、○○セラピー、お話会。だいたいそんな感じのキーワード周辺に漂う、科学的根拠のないトンデモ健康法をウォッチング中。当サイトmessyの連載「スピリチュアル百鬼夜行」を元にした書籍を、来春発行予定。

twitter:@YamadaNojiru

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