連載

埴輪の王子がジャーナリスト? 25年振りに復活した“はに丸くん”とは

【この記事のキーワード】
『はに丸ジャーナル』公式HPより

『はに丸ジャーナル』公式HPより

 8月13日に放送された特番『はに丸ジャーナル』(NHK)は私を懐かしがらせ、楽しませ、大爆笑させてくれた。この番組は、NHK教育テレビ(現・NHK Eテレ)にて1983年から1989年まで放送されていた子供向けの教育番組『おーい!はに丸』のメインキャラクターだった「埴輪の王子・はに丸」が、ジャーナリストとなって復活し、埴輪ならではの視点(!?)で、現代の様々な疑問に斬り込むという時事教養バラエティーである。

 今年の6月に、この『はに丸ジャーナル』が放送されるというニュースをネットで発見した時、私の心は躍った。20代の読者の方々には「はに丸? なんのこっちゃ?」という感じでほとんど馴染みがないかもしれないが、30代~40代前半なら「はに丸」と聞いて懐かしさを覚える人も多いのではないだろうか?

 私にとって、はに丸くんは子供の頃に大好きだったキャラクターのひとりで、彼とお供の「馬の埴輪・ひんべえ」との会話をよくモノマネして遊んでいた。大人になっても未だにふと思い出しては、彼らのモノマネをひとりでこっそりやることがあったりして。「ひんべえ!」「はーにまーるさま~!」とつぶやくだけで、なんだか懐かしくてちょっぴり楽しくなってしまうのである。(私だけですかね? 一回くらいは“はに丸モノマネ”したことありませんか??)

 そんな風にモノマネしたくなるほどとってもお気に入りだったはに丸くんが、初めて大人向けバラエティー番組のメインMCとして登場! アメリカのニュース番組を彷彿させるようなスタイリッシュなセットが組まれたスタジオの中央に鎮座したはに丸くんは、

「はにゃ~!(←挨拶や驚いた時などに多用されるはに丸くんの口癖)ただいま~! 帰って来たよ~♪ ボク、はに丸~」

 と、当時と変わらない元気な声でご挨拶。そのすぐ真横に並んでいたお供のひんべえも、

「お久しぶりで~す! ボク、ひんべえ、ふにゃ~(←はに丸くんの『はにゃ』と同様にひんべえの口癖)」

 と懐かしい声を聞かせてくれた。またこの可愛いツーショットが見れるだなんて! 私はニンマリしながら2人を眺めていた。はに丸くんは、

「ひんべえ、あれからさぁ(『おーい!はに丸』放送終了後)、25年経ったけど、お友達も大きくなっただろうねぇ。みんなお元気ですか~?」

 と、『おーい!はに丸』放送時に子供だった視聴者を当時と同様に“お友達”と親しげに呼び、テレビ越しに話しかけてくれたのだった。テレビ電話ではないので、「元気だよ~!」とこちらが応えてもはに丸くんには届かない。スタジオにはコメンテーターのお友達として、山里亮太・豊田エリー・鳥越俊太郎の3名がいたものの、返事がなく静まり返っている状態に「あれ! 大変だ! お友達に元気がない! どうしよう、どうしよう~」と慌てふためいてしまうはに丸くん。

1 2 3

テレ川ビノ子

テレビが大好き過ぎて、頼まれてもいないのに勝手にテレビを全般的に応援しています。おもしろテレビ万歳!