インタビュー

「俺がいないと嫁は死んじゃうから」既婚男子の性欲/伊原さん(仮名・42)

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Photo by Pedro Ribeiro Simões from Flickr

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 男はオオカミなのか? という疑問を胸に、様々な年齢・環境の男性たちに「性について」のインタビューを試みます。第二回は会社経営者で既婚の伊原さん(42)。夫妻は子供を望んでおらず、関係も良好とのことですが……。

やはり世間は草食男が主流?

伊原祥太さん(仮名)
年齢:42歳。結婚生活11年
家族構成:妻(41歳)
自宅間取り:3LDK(マンション/賃貸)
職業:会社経営者

 ルックスは、ワイルド成分をマイナス50した大沢たかお風の伊原さん。特に目元が似ています。体型は細身。お酒をあまり飲まないということで、中年太りとは無縁です。

大沢たかお

※あくまでイメージです…

――男性の性欲を探るインタビュー企画なんですけど、大前提として男性の性欲っていうのが肥大化して語られ過ぎていると思うんです。

伊「そうなの? 今ってほとんど『男は性欲がなくなってる』系の論調じゃないの?」

――え、そういうふうに見えてます?

伊「うん。今の男って『セックスレス』『草食系』みたいな言われ方じゃない、世の中的には。『男性が弱くなってる』みたいな」

――それって伊原さんよりは年代的に下の世代じゃないですか? 20代~30代前半とか。

伊「まあ言われてみればそうだよね。でもじゃあ、40~50代やそれ以上の年配男性で『中年の肉食系が増えてる』なんてデータある?」

――実数として増えているかどうかは別なんですけど、『女性器最高』とか『死ぬまでセックス』とかは流行っていますよね、中年世代。ただ、それってあくまでもメディア側の話であって、現実社会で生活するうえでの実感としては「おじさんたちみんな、そんなに性欲強いかな? 嘘でしょ?」って思うんです。そこの溝をちょっと埋めたくて、いろいろな男性にお話を聞いて回っているんですが。

伊「中年になるとさ、そこそこ金があれば若い女の子にメシをおごってセックスするってのがやりやすくなるんじゃない? 要は立場的に優位に立ちやすいじゃない、同年代よりは」

――それってロリコンぽくないですか。

伊「それロリコンって言われちゃうとそうなんだろうけど、若い子が好きっていうよりも、単純に、彼らが気を使わずに接することができるのが若い女性なんだろうね」

――主導権を常に握って男性優位でいたい、という願望が、20代前後の若い女性相手なら叶う、と。

伊「若い子でも面倒くさいってなったら、最終的には風俗とかさAVとかさ、さらにもっと楽な方向に」

――そうですね。最近「エロ動画の見方」っていう特集も結構組まれてますよね。

伊「男はいつも単純に、『より楽な方向に行きたい』ってだけな気はするけどね」

――伊原さんはどうなんですか? ご結婚されていますよね。

伊「うん、11年前に結婚した。31歳の時。奥さんは1個下だから30歳だった」

――奥様はmessy読まれますかね?

伊「いや、読まないね」

――なぜそう思います?

伊「わりと雑誌や本を読んだり、ネット媒体も一通りチェックしてるような人なんだけど、messyに関する話題を俺にしてきたことがない。前に帰宅するなり『ろくでなし子って人が逮捕されたんだって』って話をしてきたんだけど、その人がmessyで連載してるっていうことは知らなかったんだよね。ってことは読んでないのかなって」

――会社経営をしてらしてお忙しいと思うんですが、奥様とそういう会話をする時間が1日の中であるんですか?

伊「ある。っていうか一方的に話してくる、帰ると」

――何時頃帰るんですか?

伊「日によって違うけど、21~22時とかが多いかな。家で飯食う時は奥さんがずーーーーっとしゃべってるよ、一方的に」

――「今日ね、今日ね」って?

伊「そう。あと『こういう記事があってね』、『ラジオ聞いてたらこういう話があったの』って、自分がその日に見聞きしたことを話してくる」

――がーーって話してくる。そんな奥様に対して伊原さんは?

伊「半分聞き流しつつ、たまに相槌を打つ。基本的には受け身です」

――奥様は11年間ずっとそんな感じなんですか?

伊「うん、大体。だんだんエスカレートして来てるけどね(笑)」

――エスカレートというと、よりお喋りになってきた?

伊「そんな気はする」

――奥様、他に話す人はいないんですか?

伊「いないかもね。仕事で週に何日か外に出てるけど、職場は年配のお爺ちゃんとかばっかりだから、まず職場では仕事以外の話をしないらしくて。周りに友達がいる感じでもないしね」

――話し足りないんですね。

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