インタビュー

「白血病から生還して、セックス中毒になった」既婚男子の性欲/長谷川さん(仮名・44)

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白血病闘病後にモテまくった

――奥様と結婚されて、新婚時代はまだセックスレスじゃなかったし、不倫もしてなかったですよね? いつからこうなっちゃったんですか?

長谷川「いやー、最初、結婚前も二股してたんですよね(笑)」

――(絶句)

長谷川「でも結局、どっちにも二股がバレて。『私とあの女、どっちを取るの!?』ってなって、現在の奥さんの方を選びました。で、彼女が大学卒業してわりとすぐに結婚」

――それ、どっちが本命でどっちが浮気相手って区別してなかったんですよね?

長谷川「うーん。でもまあ、最終的には選びましたよね」

――あのー、具体的に、二股ってどうやってやるんですか? 両方とそれぞれセックスするだけじゃなくてデート行ったりとか、ご飯食べに行ったりとか? 私ちゃんとした二股ってしたことないんで、わかんなくて。

長谷川「あー……たとえばなんですけど、男の友達が二人いるのと同じなんですよね、感覚的には。つまり、Aくんと親友であると。でもBくんっていう親友もいますよねっていう。それって気持ち的にも全く平等じゃないですか」

――でも同性の親友とセックスしないじゃないですか。ヘテロセクシャルなわけだし。

長谷川「ね。あんまりこれ、他人には理解してもらえないんだよね……特に女性陣には絶対に受け入れられないんだけど」

――その当時の二股状態って、バレてなかったら、もっと続いてたと思いますか?

長谷川「そうかもしれない」

――第三、第四の女は出てこなかったんですか?

長谷川「その頃はなかったと思います」

――その頃は(笑)。今は同時に3~4人いるけど?

長谷川「その頃はもっと真面目だったというか、ある意味、ちゃんと恋愛してたという」

――性欲がブレイクして遊びまくるようになったきっかけって、何かあるんですか?

長谷川「僕、白血病になっちゃったんですよ」

――え!?

長谷川「結婚して3年目くらいかな。新卒でわりといいエンタメ系の会社に就職したんですけど、そこでバリバリ働いて、結婚もして、仕事も楽しいなーっていい時期だったんですけど、白血病が発覚して。まだ30前だったし、キツかったな~」

――いやいやいや。再発とか。というか、闘病きっかけで性欲ブレイク?

長谷川「強力な化学療法で2年くらい入退院を繰り返して闘病しましたね。副作用がもの凄いんですよ。毛とか全部抜けるし吐き気はもう当然で。白血球がどんどん低下していって、テントに入る領域まで下がっちゃって。辛かったですね。あまりに辛くて仕事の意欲も失って、休職扱いにしてくれていた会社も、結局辞めちゃいました。幸いに寛解状態になって、もう14年ほど再発もなく無事に暮らせてます。で、まあ、奥さんが公務員でずっと働いてるので家計は別に問題なかったんですけど、退院しても働く意欲がとにかく湧かなくてね。その時期に、ヒマだったんでプラプラしてていろんな女友達とセックスするようになったんですよね」

――ええー……。新婚早々に夫が大病を宣告されて、その闘病を支えた奥さんの気持ちとか! 考えてくださいよ!

長谷川「ね。頭が上がりませんね(笑)」

――(再び絶句)い、一応、結婚式では「愛を誓う」的なことをするわけじゃないですか。

長谷川「そうそう。最初はやっぱり添い遂げようと思ったと思いますよ」

――もうこの人としか一生セックスしないだろうな、って思ったことはある?

長谷川「最初はそうだったと思います。でも病気になってから、なんか本当に頭がおかしくなったというか(笑)、冗談でよく言ってるんですけど『抗癌剤が効きすぎて脳の性欲を司るとこが壊れたんじゃないか?』って思うくらいに、突然ものすごいそういう衝動が溢れだしたんですよ」

――ええー……。

長谷川「まあそれは冗談ですけど、強烈な死への恐怖があったのかな。再発の恐れっていうのはものすごくあって。それを紛らわすというか、何か没頭できることが欲しかったんですよね。それが仕事とか物を作ったりとかだったら良かったんですけどそうじゃなくて、セックスにハマってっちゃって」

――その時期の不倫ヤリまくり~な様子は、奥様にはバレなかったんですか?

長谷川「うーん。バレてないと思うけど、ちょっと名前呼び間違えちゃったりとかね」

――わあ! なんてわかりやすいことを。

長谷川「まだ療養中だったので体調は良くなかったんですけど、セックスはとにかくよくしてた。いつも感覚がフワフワしてて、周囲には『すごく真っ青な顔してた』って言われます。でも女性ってなぜか、そういう弱っちい人を助けたくなるところがありませんか? なんか、その時期は妙にモテたんですよ。『この人もうダメじゃないの? 再発して死ぬんじゃないの?』って思いながら、女の子はなぜか僕に興味を示していて……哀れんでたのかよくわかんないですけど。まあそういう堕落した無職期間が2年くらいあって、32歳になった頃に今の会社を立ち上げたんですよ。で、元いた会社のツテをフル活用して映像プロデューサーという肩書きを得まして。不思議なことにね、会社を作ってちょっと頑張って仕事しはじめたら、それまで近くにいて遊んでくれてた女の子たちがサーッていなくなりました。なんででしょうね?」

――あ、その女性たちの気持ちはうっすらわかりますよ。無職時代って、長谷川さんの時間がかなり自由じゃないですか。仕事してない人が好きな女の子はわりといるんですよ。会いたい時に会えるから。それ、楽なんですよね。

長谷川「なるほどね。遠い場所でも何時でも、呼びつけられれば行ってました、当時は。真っ昼間の高円寺とか。便利に使われてたんでしょうね」

――そういう側面もありますよね。女の子的には、寂しい時に穴埋めしてくれるっていう。Win-winの関係だったんじゃないですか?(笑)

長谷川「確かにそうでした。仕事で断ることとか多くなると、みんなプンプンしてたね」

――「あんなに暇だったのに!」みたいな。

長谷川「そうそう。調子乗ってる、みたいな」

――私も暇な人しか無理ですもん。会いたい日に断られるとムカつくんで。

長谷川「なるほどね。またひとつ勉強になりました。自分の歴史観が修正されました。俺は彼女たちの行為を“憐み”や“施し”だと思ってましたけど、確かに時間が合うっていうのはそうかもしれない」

――女性の勝手な感情を満たしてくれるっていうことが良かったんじゃないですか。

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