
Photo by Eli Reusch from Flickr
6月19日に放送された『ホンマでっか!? TV』(フジテレビ系)のレギュラートークテーマは、「梅雨の危ない習慣」だった。
この梅雨時期は朝から晩まで情報番組やニュース番組で、カビ対策やダニ撃退法などの「ジメジメした危険な梅雨を乗り越えろ!」的なテーマの企画がめじろおし。カビやダニは専門に研究している方が限られているせいか、「あ、この先生は『あさイチ』(NHK)に出てたな」とか「お、今日は『はなまるマーケット』(TBS系)に出てるんだ」なんてことがあったりして、数少ない専門家の先生方はひっぱりだこです。
そんな中、『ホンマでっか!? TV』は、他番組とは違った切り口で「梅雨の過ごし方対処法」を紹介。中には「それはハードル高いっしょ!?」という対策法もあったりした。まあ、そこは「ホンマでっか?」と流せばいいわけですが……。
カトパンのノースリーブ率高すぎ
今回、コメンテーターの先生方は珍しく男性オンリー。しかもグレーからブラックの地味なスーツグラデーションの先生衆。司会の明石家さんまもあからさまにテンションが低く見えるほど、おっさんパレードだった。他の出演者はマツコ・デラックスや磯野貴理子だし……。唯一、アシスタントのカトパンこと加藤綾子アナは目の覚めるようなザ・ショッキングピンクのノースリーブワンピをサラッと見事に着こなし、紅一点感をバリバリ演出していた。
ここ近年のカトパンのノースリーブ率はフジテレビ女子アナの中でダントツである。
フジテレビ在籍中に女子アナのノースリーブ枠を完全に確立したウッチー(内田恭子)から確実にカトパンに伝承されたわけで、しばらく“ノースリーブ綾子”の牙城は崩れないであろう。
さて、女性にとって朗報だったのは「梅雨時期は一年の中で一番肌がキレイになる」ということ。ジトジトして湿度で気分がモヤモヤするうっとうしいこの時期に、一番肌がキレイになるなんてナゼ? 尋常じゃない湿気やら自分の汗やらで化粧崩れも激しそうな気がするんですけど!
脳科学の澤口先生曰く、梅雨時期は気圧が低くなり、湿気によって肌のハリが出て来るそうだ。見た目年齢も2~3歳は若々しく見えるとのこと。まさに天然エステ! すかさず、レギュラー席のブラマヨ吉田が澤口先生に「僕は一年の内で今が一番(肌が)キレイな状態ってことですか?」とボコボコ肌の顔面アップで問いかける。先生は真顔で「はい」とあしらい即答。明石家さんまに「(肌が少しでもキレイな)6月に番組録り貯めしとけよ!」とツッコまれ、「そうですね」とまんざらでもないドヤ顔で相槌をうった吉田さんですが……フルハイビジョンで見てもお肌の見た目ボコボコ感、5月と全然変わってないですから~!
それでもこの情報を真に受けた視聴者女子が、お見合いや履歴書などで勝負写真をキメるために、今日から全国のフォトスタジオに殺到しているかもしれません。
一方で、雨の日は「ダイエットしても痩せにくい」らしい。生物学の池田先生によると、食欲を抑えるシステムは太陽にあたってビタミンDを生成しないと上手く機能しないそう。美肌になっても、薄着の夏を前にしてたるんだ二の腕や腹肉はどうにもならない……悩ましいやつ、梅雨。
「ノーブラ満員電車」ってAVかッ
そんなアレコレはまだ笑って「ホンマでっか~」と流せたものの、ちょっと現実的ではなく、かつアブないぞ? と思ったのは「満員電車でのストレス軽減法」だった。
ストレス心理評論家の響先生が提唱するのは、なんと、「梅雨時期の満員電車に乗る時、女性は出来ればノーブラが良い」という、相当勇気が必要な対処法だ。先生いわく、ブラジャーを外してゆっくりと呼吸することが大事らしい。6秒間息を吸って、12秒かけて吐くことで、精神が安定し免疫力も下がらない……という仕組みだそうだ。満員電車から降りたら、駅のトイレなどでまたブラジャーを装着すればいいという。ちょ、待てよ。
現実的にはノーブラというより、乗車前にホックを外し、下車後にまた付けるというくらいがせいぜいだと思うが、なんとスリル感のあるストレス軽減法だろうか? ブラを装着してない心もとなさの方が邪魔をして、冷静にゆっくりした呼吸などできない気がしてしょうがない。ノーブラが周囲にバレたら、痴漢待ちの痴女あるいは「おうちにブラ忘れちゃったよ~ぅ」の超天然うっかりドジっ娘ちゃんに誤解されること必至。どんなファンタジー?
そのうえ、ただでさえ女子トイレは男子トイレに比べてはるかに混雑するというのに、このノーブラ対策を実践する女子が万が一増えたら、駅のトイレ渋滞は朝からハンパなくなってしまう。矯正下着を着ている女子の場合、学校や会社に遅刻するやもしれないリスクさえも抱えながら通勤通学することになる。ストレス倍増。
いずれにしても満員電車は、痴漢の恐れや、見ず知らずのオヤジたちの密着悪臭攻撃があったりで、ストレスから逃れるのは至難の業すぎるのである。
(視聴・文=テレ川ビノ子)