
Photo by Carrie Musgrave from Flickr
韓国では、熱烈なK-POPアイドルファンや、おっかけを〈サセンペン〉と呼ぶ。この言葉は、私生活(サセンファル)とファン(ペン)をあわせた造語で、「アイドルの私生活にまで介入するファン」という意味なのだとか。
サセンペン本人たちが自覚しているかどうかはわからないが、基本的には「ストーカー的」だったり、「度を越えている」など、ネガティブなニュアンスで使われることが多い。もちろん、男性アイドルを追いかける女性サセンペンも入れば、女性アイドルグループを追いかける男性サセンペンもいる。
日本では、韓国サセンペンの評判があまりよくない。K-POPライブに足を運んだことがある方なら一度は見かけたことがあるかもしれないが、マナーが非常によろしくないのだ。撮影禁止のライブ会場に戦場カメラマンばりの機材を持ち込んでは、係員に追い出されたり、説教されることもざら。しかも、怒られても悪びれず、口を「へ」の字に曲げて不機嫌な表情でにらみ返していたりする。
先週、僕自身、ソウルの金浦空港でタクシーに乗ろうとしたところ、サセンペンの大群とはち合わせた。そして、カメラと脚立を携えた彼女たちに、「アジョシ! チョン!(おじさん! ちょっと!)」と突き飛ばされる始末……。注意しようとすると、口を「へ」の字に曲げて不機嫌な表情でにらみ返してきたので、怖くてやめることにした。
サセンペンはこれまで韓国でもたびたび問題となってきた。サセンペンに執拗に車で追いかけられ、交通事故を起こした韓国芸能人も少なくない。Super Junior、BIGBANGのスンリ、チャン・グンソクなどの事故は日本でも有名だろう。チャン・グンソクにいたっては、あまりに過激で加減をしらないサセンペンに対して、「コジョ!(消えろ!)」と、SNS上で感情を荒だてたこともあるらしい。
また、さる8月には2PMのテギョンが「スケジュールにもないプライベートを写真撮ってアップする必要があるの?」とTwitterで牽制。

2PMテギョンはtwitterで抗議。
過去にはBlock.BのZICOが「1日に15通以上メールが来るのですがストレスです。声が聞きたいならライブに来てください。電話番号を変えたり、遮断するのも面倒」とツイートしたこともあった。これまで、数多くのアイドルたちが感情を抑えきれずサセンペンを批判しており、韓国のニュースで社会問題として取り上げられるほどやっかいな存在になっている。
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