
Photo by Kentaro Ohno from Flickr
夏の終わりに降ってわいたデング熱騒動。ニュースで観るかぎり、代々木公園をはじめとすついくつかの公園は、物々しいことになっていますね。封鎖された公園で殺虫剤が散布されている映像をぼんやりと眺めながら、私は数年前の夏を思い出しておりました。
その夜、当時のボーイフレンドとふたりで、ちょうどいい暗がりを求めてあっちへフラフラ、こっちへフラフラ……。とても暑い時期で、日が落ちてからも代々木公園はうだるような熱気に包まれていたと記憶しています。暗いところで若い男女がすることといえば、まぁひとつしかないですよね。私自身は気乗りしていなかったのですが、その男子はずいぶん早足で、ここでもない、あそこは明るすぎる……と歩き回り、私はただ黙ってついていきました。
そして、ちょうどいい(と彼が判断した)場所を見つけて、そこでいたしたわけです。主に立ちバックで。そのときは夢中になって、というよりは、誰かに見られないか心配で気づかなかったのですが、膝から下、つまりスカートから露出している部分が、びっしり蚊に刺されてしまったんです! 終わるころにはかゆくてかゆくて、「だから、こんなところでしたくなかったのにー!!」と心のなかでむちゃくちゃ毒づきました。
大変だったのは、その翌日です。そんな虫刺されだらけの脚を世間にさらすわけにはいかないので、パンツスタイルで出社したわけですが、パンツの内側で思いっきり蒸れるわ、なのに掻くこともできないわで、も~~~気が狂いそうでした。トイレに駆け込んではムヒを塗り……というのを、一日に何度繰り返したかわかりません。これに懲りて翌日はスカートで出社しました。前日ほどの苦しみは免れたものの、会う人会う人、まだら模様になっている私の膝下を指さして「どうしたの、それ?」と訊いてくるので、ほんと困りましたね。
都内ばかりか近県の公園にまでウイルスを持った蚊がいるかもしれない現在は、わざわざそんなところで青姦しようという人はいないでしょうが、そうでなくても屋外でのセックスは気をつけなければいけないことが多くて、ほんと面倒ですよね。別の公園ですが、木の陰でいたしていたところ、いきなりイヌに駆け寄られたこともあります。大型犬のワイマラナーだったので、死ぬほど驚きました。体液のにおいに反応して、飼い主の手を振り切ってきたようです。

こんなのが駆け寄ってくるんだから、もう…!! Photo by Darryl Hill Photography from Flickr
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