——雑誌に推されるようになったきっかけって何だったんですか?
Y 髪の毛を短くしてからですかね。それまで、既存のホストクラブや女の子が求める「いかにも」なホストになろうとして、“長髪”“筋盛り”とかやってたんですけど、それはダサいなと気付いて、ある時から自分の好きなようにやろうと決めたんです。短髪にして、ファッションもショーのランウェイに出るようなメチャクチャ派手な格好をするようになってから、「あいつホストなのに何なんだ?」って注目してもらえるようになりました。
——決意のきっかけは何?
Y 2年前に、「サマンサタバサ・メンズモデルオーディション」を受けて、何万人の候補者から最後の18人に選ばれたんです。その時、他の最終候補者は黒髪・短髪の“俳優系イケメン”みたいなのが多くて、僕は一人だけ長髪筋盛りで浮いてたんですよね(笑)。世間ではこういう奴らの方がかっこいいんだなって、カルチャーショックでした。それで、髪を切ったんです。
——ファッションもその時に大きく変わったんですか?
Y そうですね。あと、G-DRAGONにも影響を受けました。たまたまBIGBANGのコンサートに誘われて行って、ムチャクチャかっこいいなと衝撃的でした。芸能人の男を崇拝するくらいかっこいいと思ったのはキムタク以来ですね(笑)。
——カッコいいと感じたものを、すぐに素直に取り入れる感性が柔軟ですよね。長髪時代のファッションは、どんな感じだったんですか?
Y もともと、両親が二人ともオシャレにこだわりのある人だったので、子供の時からファッションには興味があったんです。中学時代に親父の服とかこっそり借りて着たり。でも、ホストを始めてからはホスト寄りになっていきました。キラキラのスーツとか着て。昔の写真、ありますよ。
(と、スマホで昔の写真を見せてくれる遊志くん)
——えぇっ全然違いますね! 今のエッジの利いたファッションからは想像出来ないですね。チャラそう、うるさそう(笑)な、THE・ホスト、じゃないですか!?
Y ですね。でも今も実は、エッジの利いた格好は、ホストクラブ以外ではあまりしないんですよ。普段はけっこうラフです。“アイドル営業”だから、店では普通の人がしないような派手な格好をしていてもいいかなって。
–アイドル営業、というと?
Y 雑誌にたくさん出たり芸能人のような活動をすることで、お客さんにアイドルに会うような感覚にさせる営業のことです。ホストを始めた時に、「アイドル営業ができたら一番苦労しないよ」って言われて、ずっと、いいなと思ってたんです。色恋はやりたくないんで。この前、色紙とサインを持って店に来てくれたコがいたんですけど、サインなんて考えてなかったから、その場で考案して即興で書きました(笑)。ただ、アイドル営業だと、一定の売上以上はいけないんです。やっぱり、売上の面では“色恋営業“をガッツリやってる奴には勝てないんじゃないですかね。
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色恋営業しない理由とは
——どうして色恋営業はしないんですか?
Y お客さんに「好きって言って」と要求されて「好き」って言うみたいな軽いのはありますけど、金のために体の関係を持つとか、気持ち悪くて出来ないんです。本当は、色恋営業をした方が、僕が何でも強く言えるから楽なんですけど、それが器用にできないんですよね。
——お金のために恋愛ごっこができないということは、遊志さんは案外、潔癖というか、ピュアなのかもしれないですね。
Y どうなんですかね、ビュアなところがあるのかもしれませんね(笑)。
——好きなタイプはどんなコですか?
Y 性格がいいコですね。わがまま言わないコ。あと自分が家事が苦手なので、掃除や洗濯などが上手なコがいいですね。
——ふむ。自分はわがままを言ったり、浮気したりしないんですか?
Y そんなしないですよ。
——へ〜、 “そんな”というのが若干気になりますが(笑)、意外と誠実なんですね。その容姿で誠実なら、振られたこととか、なさそうですよね。
Y う〜ん、別れる時は、自分から切り出すことが多いですね。
——だったらいっそのこと、割り切ってセフレみたいな関係は望まないんですか?
Y そうなってもいいんですけど、基本的にはちゃんと付き合うタイプですね。というか、自分で身の回りのことをやるのがあまり得意じゃないので……付き合うと相手が甲斐甲斐しく世話をしてくれるから快適じゃないですか(笑)。彼女に対しては僕はソファの上から指示を出す、みたいな感じで。
——だいぶ亭主関白というかオレ様なんですね……。
Y はい、だから彼女に優しくしてる男を見ると、いいな、俺もああなりたいな、って思うんですけど、付き合い始めると結局そうなっちゃうんですよね。
——“SかMだったらS”ってあるインタビューで答えていますが、話を聞いていると、まあSなんでしょうね。
Y 基本的にはSですね。上からものを言うのが好きなんで。
——……(苦笑)。ところで、恒例の質問なのですが、もしAV男優だとしたら、どういう作品に出てみたいですか? やっぱり、”俺様”だから、調教系とかですか(笑)?
Y 乱交系ですね(即答)。僕、女の子が何人も出るAVが好きなんですよ。何人ものかわいい女の子の相手をしたいですね(笑)。
——実際、複数プレイの経験は?
Y ないですね。女のコが多い3Pとかしてみたいですけどね。
お坊ちゃまはお金に無頓着?
——ご両親は共にお医者さんとのことですが、ホストの仕事については知っているんですか?
Y はい、全然知ってます。大学時代にホストをやり始めた頃は反対されてましたけど、自分で家賃やいろんなことをやりくりできるようになってからは逆に応援してくれてますよ。特にモデルとして雑誌に出るようになってから、僕には言わないけど、周りに自慢してくれてるみたいで、そういうのを聞くとよかったなと思います。
——医者を目指せっていうプレッシャーはなかったんですか?
Y ありましたね、ずっと。僕、小学生ぐらいから「医者になりたい」って言ってたんですけど、本当は別になりたくなくても言わないとダメなのかなって思ってて。だから小学校までは優等生だったんですけど、あまりに勉強をさせられ過ぎて中学からは勉強嫌いになっちゃって。高校の時に停学をくらってから、自分も親も、医者の道は完全に諦めました。大学は文系に進学しましたよ。
——そうなんですね。大学時代はホスト生活に明け暮れていたと思いますが、卒業はされたんですか?
Y要領よかったんで、なんとか卒業できました。
——何でもそつなくこなすタイプなんですね。仕事で大きな失敗をしたこととかないんですか?
Y 僕、これまで人生で大きな失敗や挫折をしたことがないんです。前の店のオーナーにも、「お前はこれまでなんでもかんでも上手いこといき過ぎている。この先の挫折に耐えられるよう、今のうちに色々味わっておいた方がいい」って言われました。ただ、小さい失敗はちょいちょいありますよ。400万の売り掛け(ツケ)を飛ばれた(踏み倒された)とか……。
——えっ! 400万円なんて結構な額じゃないですか! 回収できたんですか?
Y まだできてないです。実際の売り掛け分は200万で、残りの200万はお客さんの友達がお金に困ってたんで、貸したんです。そのお客さんを信用してたんで貸したんですけど、逃げられちゃって……ちょっと人間不信になりましたね。
——直接知らない人に200万も貸せないですよ! 櫻さんは、お金に対して執着心がないのかもしれませんね。
Y そうっすね、稼げばいいやって思っちゃってるところはありますね。
——やっぱり、育ちがいいからお金に無頓着なのかもしれませんね……。