綾野剛「いや、もちろんチームのメンバーのいける人も一緒にですよ」
わたし「あ、ですよね! もちろん行きます!」
サシ飲みじゃないなら、ちょっと安心(でも、綾野先輩がみんなを飲みに誘うなんて珍しいな〜)。
そして舞台は、会社近くにある九州料理のお店へ移る。席には綾野先輩のほかに、同期の女の子や課長もいる。人気のお店だから周囲はとても騒がしい。「反省会」の名目は、どこへいったのか、ずっと課長が子供の話をしていて、自分の話なんか全然でてこない……。課長はもうビールからウーロンハイに移っている。
こんなことなら、家でひとりで過ごしてたほうが、ずっと癒されてたかも……と思いはじめた矢先。「そういえば、◯◯さん、今日の会議でどんなこと言われたんですか?」と綾野先輩が話を振ってくれる。
わたし「収益性の話とか、失敗したときのリスクとか、思ったより指摘が厳しくて」
綾野剛「うーん、残念でしたね。でも、僕は好きですよ、◯◯さんの企画」
(妄想ここまで)
これですよ!! 綾野剛に言って欲しい!! というか、私が綾野剛だったら北乃きい(あるいは夏帆でも良い!!)に言いたい!! という気持ちだけで、長々と妄想を書き連ねてしまいましたが、以上の妄想には本書で紹介されているテクニックがいくつも含まれています(それがどの部分なのかは実際に本書を読んでいただくのが良いでしょう)。
しかし、本書の「男性は上、女性が下に立って、男性側から女性を攻め落としていく」という基本的な構図には問題がなくはありません。例えば「女性を上手に褒めて好印象をもってもらう」というテクニックについても、上から目線感は拭えません。とはいえ、30歳を過ぎても、唐突に「アナタがずっと好きでした! 付き合ってください!」みたいな高校生みたいな告白をして、当たり前のように振られている人が周囲にいらっしゃいましたら、是非、本書を薦めてあげてください。
そもそも、本書に書かれているコミュニケーション術がほとんどできていない人は、恋愛以前に社会人として問題があるかもしれませんが……。
■カエターノ・武野・コインブラ /80年代生まれ。福島県出身。日本のインターネット黎明期より日記サイト・ブログを運営し、とくに有名になることなく、現職(営業系)。本業では、自社商品の販売促進や販売データ分析に従事している。