はじまりがセックスだと絆の深めようがない
――鉄のパンツ(笑)。ヤリたいからヤるっていうスタイルのワンナイトラブではないんですね。
M「だけど鉄のパンツを履き続けられないことも……。相手の男の人が明らかにセックスだけの目的だなっていうのがわかる時ってあるじゃないですか。でも、それと引き換えにその人と一緒にいる時間があるならそうしたいって思っちゃってたんです、昔は。いま考えたら、あの頃の私せつなすぎて抱きしめてあげたい(笑)」
――でも、そこから本格的なお付き合いに発展することもあるんじゃないんですか?
M「ありましたね。でも、長く続かなかった。始まりがセックスだったから、それ以上、絆の深めようがなかったっていうか。結局、お互いの言い訳として『出会ってすぐセックスしたしな』っていうのがあったかも。その人とは付き合った期間は短いけど、その後関係が切れたりまた復活したり、はっきりしない間柄がダラダラ続いて。でも、東日本大震災を機に『もう連絡してくんな』って断ち切りました。『日本が大変な時に、こんなことしてる場合じゃない!!』って」
――そのダラダラ続く感じ、わかります。
M「まあ、大人なら割り切った上でのワンナイトラブはあってもいいと思いますけどね。男女ともに実はそういう経験があるのに、それを汚らわしいって言ったりする人もいるけど、それが何かを与えてくれることもあるワケだし。私自身は歌詞を書く時にその経験が役立ったりしてるので」
――性欲の衝動ではなく、精神的に惹かれるものがあった上でのワンナイトラブを経験していたというMARYAさんですが、セックス自体に何かこだわりはありますか?
M「こだわりというか、私ロリルミさんのコラムにあった『イケメンほどちんこが小さい』っていうのにすごく共感したんです。いくらかっこよくても、親指サイズとなるとちょっと嫌ですね」
――そうですよね!! フツメンがちびちんな時より、イケメンがちびちんだった時の方がショックが大きいですし。
M「あとは、手を握っただけでも『なんかこの人とは合わないかも』って感じる時があるんですけど、そういうファーストインプレッションは大事にした方がいいと思うんです。2人で飲みに行ったり、手をつないだりキスをしたりっていうセックスに至るまでの過程で覚えた違和感は、いざセックスした時にも感じることが多いというか」
――スムーズな会話ができる人はセックスもスムーズだったりしますもんね。
M「すごいわがままかもしれないけど、SもMもどっちも対応できる人がいいですね。私は相手のペースに合わせるところがあるから、毎回受け身だったり、逆にいつも攻めだったりすると、だんだん自分が疲れてきちゃって『私ってこんなにつまんない女だっけ……』って思っちゃう。そんな気持ちにさせないで欲しいんです(笑)」
――セックスの時に、自分なりに気づかう点はありますか?
M「昔付き合ってた彼に、セックス中に『お前だとイケんからAVつけるわ』って言われて、AVを見ながらセックスされたことがあって……。それがトラウマになってるので、AVをつけられないようにかわいく振る舞おうと思ってます。相手にセックスに集中してもらえるように、かわいく……」
――うわー!! 最悪な男!!
M「でも、気合い入れてかわいい下着とかつけたとしても、男の人ってほとんど見てなかったりするじゃないですか。じゃあ、私たちは何をすればいいの? って思うし、男の人はそういう努力を感じとってくれるのかなって。女性の些細な変化に気づく、石田純一のような人だったらいいけど、そんな勘のいい男の人は大体結婚してるか、すでにステキなパートナーがいるから(笑)。かといって、女性が何も努力をしないのもどうかとは思いますけどね」
――これは、男女が永遠にわかり合えない部分かもしれませんね。では、セックスの時に男性にこれをされたらキュンとする!! っていうポイントは?
M「うーん……。ちゃんと避妊すること?」
――それって、いままで付き合った男性がみんなその辺がルーズだったってことですか?
M「そういうワケじゃないんですけど(笑)。実際、避妊する気がない男性もいるみたいだし、年齢を重ねて世間から大人って言われるようになってから、改めて避妊は大事なんだなって思うようになったんです。結婚じゃなく、付き合ってる段階で避妊すらできない男は彼女のこと守れないと思うし、それはお互いの義務。積極的に避妊してくれる男の人の方が、私のこと考えてくれてるな、ステキな人だなって思えるので」