それは、私が小学校低学年くらいの時のこと。
季節はいつだっただろうか、恐らくTシャツ一枚でも寝れるような季節。
いつものように目が覚め、リビングにいく。
「おはよう、ママ」
母親は朝食の支度をしていた。
変わらない朝、何もかも普通。
その日はたしか休日だった。当然、小学生の休日など暇である。
ひとりっこの私は、家の中で遊ぶ相手がいなかった。
暇つぶしと言えば、両親と話すとか、ぬいぐるみで遊ぶか、ゲームだった。
そうだ、パパを起こしにいこう。
父はよく遊んでくれる人だった。
日曜日は一日中テレビの前で競馬をやっているような残念な部分はあったものの、その日のメインレースが終わると公園や外に連れて行ってくれた。
といっても、メインレースが終わるのは夕方なのであまり長くは遊べない。
それすら計算済みで、私の相手をしてくれていたのかもしれない。
キャンプやディズニーランド、遠出もよくしてくれたので、普段の休日がそれでも私はとても満足だった。
父の部屋の扉は開いていた。
なんだかいつもと違う臭いがする。あまりいい臭いではない。
おそらく、昨日も飲んだくれていたのだろう。
お酒の臭いが充満していた。
父のそばに近づき、私は「おきて」と声をかけた。
大きないびきをかきながら寝ている父は、起きる気配などない。
肩をたたいても、揺らしても、起きることはなかった。
こんなとき、どうしたらいいか私は知っていた。
掛け布団を奪うのだ。母はよく私をそうやって起こしていた。
人間というのは、掛け布団を奪うと目が覚めるものだと思っていた。
そして私は、父の掛け布団に手をかけた。
父は全裸だった。
きっと泥酔して帰ってきたのだろう。
私もお酒を飲むようになってから気づいた。
酔っぱらうと開放的な気分になるのだ。
服を脱ぎたくなる気持ちも分かる。
しかし、しかしだ。
小学校低学年の娘には、ハードすぎた。
そして私はさらに驚くことになる。
「パパ!!パパのおちんちん!!腫れてる!!」
私は驚きとショックで泣き出してしまった。
そして、母の元へ駆け出した。
「ママ!!パパが!!パパが死んじゃう!!!」
母は私の物凄い形相をみて驚き、急いで父の部屋へ向かった。
私はリビングで泣いていた。
父のアソコは今まで見たことないくらい腫れあがっていた。
一緒にお風呂に入ったときは、あんな風になっていなかった。
おちんちんが大事なところなのは知っている。
その大事なところが腫れるというのは、死んでしまうのではないか?
そんな妄想がふくらみ、私は涙が止まらなかった。
「・・・パパ、死んじゃやだよ・・・一緒にキャンプいくって、一緒にゲームするって、一緒に遊ぶって、言ってたのに・・・死んじゃやだ・・・」
数分後、母が戻って来た。
「パパは!?病院にいく!?」
母は笑顔でこう言った。
「男の人はたまになるのよ、心配しなくて大丈夫。病気でもなんでもないよ。」
私は安心した。
そうか、おちんちんが腫れるのは病気じゃないんだ。
今日もパパと遊べる、よかった!
数時間後、父が起きて来た。
「パパ!おちんちん腫れたの治った!?」
あの時の父の顔は、今でも忘れられない。
おしまい。
■おはなちゃん/ オープンスケベ。4歳で初めて股をこすってから、性に目覚めた21歳。普段は女子大生、事務アルバイトをこなしながら日々性をを楽しんでいる。おじさんキラーであり、現在24歳年上のおじさまとお付き合い中。