女性向けの「AV」が市民権を得つつある今日この頃。女子が好むAVは「お姫様抱っこ」「いっぱいキス」「優しく愛撫」なんてイメージを抱かれがちですが、2012年に設立された女性専用アダルトDVDメーカー【ラ・コビルナ】が「正統派ではない」と前置きしつつ、執念の女が実らせる“猟奇的な愛”を描いて話題です。それも愛、これも愛、たぶん愛、きっと愛♪ というわけで、6月10日に発売された非・正統派AV『ラズベリー』で静かに淡々と狂気を発動させるヒロイン・涼子を演じたセクシー女優の星野あかりちゃんに、愛についてお話を聞いてきました。
男に「性の対象」とされない女
会社で「給湯室のお局ババア」と陰口を叩かれる涼子(推定年齢30代半ば~後半)は、新しく同じ部署に配属された後輩イケメン社員・宏太に一目惚れ。ストーカー化した彼女は宏太をスタンガンで気絶させ(えっ、それ犯罪!)拉致して監禁(マジ犯罪!!)、若い肉体をいたぶります。この撮影現場……過酷じゃありませんでしたか?
星野 宏太を演じた男優さんのタツくんは、過酷だったでしょうねー(笑)。でも彼、さすがプロの男優さんだなって思うんですけど、すっごく体の反応が良くて、どんな苦しい体勢で拘束されててもすぐ元気になっちゃうので、やってて楽しかったです。
――やっぱり男優さんの勃起パワーってすごいんですか?
星野 すごいですよ、「肩が痺れた~腕痛い~」とか言いながら勃起してるから。でも、これってプロの方だからアソコを自在に操ることができて私みたいな女相手でも勃つのか、それとも私が頑張ってるから勃起させることができてるのか……。
――何をバカなことを! 星野さんは同じ女から見ても美女じゃないですか(涙)! しかも熟女役ばっかりやってるけど実年齢は27歳、ピッチピチですよ! そりゃ勃起ビンビンにもなるでしょうよ!
星野 いやいや、ありがとうございます。ああ、でも演じているときは星野あかりじゃなくて、冴えないOLの涼子に「なって」撮っていたので、余計「私なんかで?」って思ったかもしれない。
――なるほど。涼子は男から性の対象にされないタイプの女性ですもんね。実在する「涼子的な女性」は、容姿レベルがこんなに高いわけないよなあとは思いました。星野さん自身は、仕事柄、男性の性的対象になる女性として生きていますし、女優業をしていなくてもモテたと思います。男に女として認められない女の鬱屈した感情って理解できますか?
星野 私もネガティブ思考ですよ。学生時代は太ってたし肌も荒れてて、もう一歩も外に出たくない~って塞ぎ込む時期もありました。彼氏もいなかったし、高校時代は部活ばっかりやっていて。
――当時は男っ気ゼロだったんですか?
星野 うん。自分にコンプレックスがすごいたくさんあったから、好きな人ができても「私なんて……」って目を逸らしてました。私、高校一年生の頃から卒業するまでずっと同じひとりの男の子が好きだったんですね。でも、告白なんてできなかった。だけど卒業式の日に思い切って、「ずっと好きでした」って伝えたんですよ。それはネガティブから抜け出す大きな進歩だったかもしれない。その後、この仕事を始めてから外見を強く意識するようになって、お肌の手入れをちゃんとしたり、キレイに見える仕草とかも勉強して、もっと変わりましたね。
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