セックスシーンは、そこらのTL小説よりよほど多いです。すべてがSMではありません。SMプレイをできるかどうか、それはアナスタシアに判断を託されるので、彼女が首を縦にふらないかぎりは、彼もその一線は超えません。グレイが「自分には無理」と思いこんでいたフツウのセックス(小説内ではヴァニラ・セックスと表現されています。なんてスウィート!)に、溺れに溺るふたり。
これをオカズとして利用できるかどうかは人それぞれですが、私としてはSMをする前に交わされる契約、ルールの確認、もろもろの手続きのほうに興味を覚えました。軽々しく「俺、Sなんだ。お前、Mだろ」などという人種に教えてやりたい。人を決めつけるその無礼さは、作法があり、相手への尊重があり、逸脱しすぎないようふたりでルール作りをするSM世界の清廉さとはほど遠いものです。そんな世界を垣間みれるのも、この小説の醍醐味でした。
さてさて、おとなの極上恋愛ファンタジーでありながら、SM世界の深淵さものぞかせてくれるこの映画。公開が待たれますが、実はオフィシャルグッズが洒落ています。だって、アダルトグッズがあるんですよ!

スタイリッシュなラブグッズ♡ LoveCharmsより。
アダルトグッズとしては定番のアイテムですが、これを公式として出すなんて、大胆すぎ! ペニスの根元にハメて使うもので、映画タイトルが刻まれたボディ部分にモーターを搭載。スイッチを入れるとブルブル震えます。挿入してぎゅっと腰と腰を密着させれば、このボディがクリトリスに当たるので、挿入+クリ刺激のWの刺激があるんです。これ、とてもオススメのプレイです。シンプルなグッズですが、デキるやつです。
一緒に映画鑑賞したカップルがセックスシーンで興奮し、その流れで……っていうのを想定されて作られたのでしょうか。攻めている感じで、とてもワクワクしますね。しかも公開日は2/13! バレンタイン・ムービーってところがベタすぎではありますけど、いいんですよ、世のカップルが盛り上がるなら何だってアリです。私ももちろん観にいきますよ。予告を観るかぎり、主演男優さんの身体がたいへん美しいので、いまから脱ぎっぷりに期待しています。
■桃子/オトナのオモチャ約150種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。ブログ、twitter
1 2