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あけましておめでとうございます、年末年始も休まず元気な記事を飛ばしつづけたmessyですが、私はのんびり始動です。正月は毎年、某雪国にある実家で過ごします。今年は特に新年から積雪量が多かったため、心静かに読書でもしようと思い、買ったまま開いていないままの本を5冊ほどスーツケースに入れて帰省しました。小説ばかりなのですが純文系、エンタメ系、サスペンス系……とジャンルもばらばら。とにかく目についたものを放り込んだだけなのですが、いざ読み始めてみるとなんとそのうち4冊が、〈不倫〉が重要なファクターとなっている物語でした。なんて偶然でしょう。
わ~、これを実家で読むべき本じゃなかったなぁと思いながらも、引き込まれてページをめくる手が止まらず、ついリビングのソファに寝そべったまま読み入ってしまい、母から「そんなに面白いなら、読み終わったら置いていってよ。お母さんも読みたいから」といわれる始末。……わが家では〈不倫〉は禁句。それもこれも、かつて〈結婚を前提としておつき合いをしています〉といって、私が既婚者男性を実家に連れかえったことがあるからなのです。
そのときは若さゆえに、「実家についてきてくれるんだから、彼も本気でしょ。ってことがわかれば、親も納得するっしょ」と強気全開でした。いえ、愚か全開でしょうか。結果的に親を困惑させ(意外にも怒鳴ったりはされませんでした)、彼にものすっごい居心地の悪さを味わわせて終わりました。もちろんその後は、いとも簡単に別れてしまいました。いまふり返れば、そりゃそうです。それからしばらくは自分の落胆で精一杯でしたが、時間が経ってからようやく親に対して申し訳ないことをしたという気持ちになりました。
以後、不倫の話題はわが家ではタブー中のタブーです。不倫自体は人というものが生きているかぎり、なくならないものなのでしょう。私はそれを肯定も否定もできる立場にはないけれど、少なくとも誰かを悲しむせる行為であることは身をもって知りました。浅はかな私は、悲しませるとしたらそれは相手の家族のことだと思っていたのです。でも、そうではないのですね。自分の身近な人たちを、そして将来出会う誰かを悲しませるものでした。当時そのことをもっと自覚できていれば……。悔やんでもしょうがないことですけどね。
不倫カップルはおもちゃ好き
一方、バイブコレクターとして活動するうえでは〈不倫カップルとアダルトグッズ〉の相性のよさをいろんなシーンで実感しています。アダルトショップで見かけるカップルのうち、不倫カップルが占める割合はとても高いだろうと踏んでいます。昨年末まで月イチで1日店長を努めていた〈バイブバー〉に来店されるお客さまのなかにも、ちらほらそれっぽい匂いのするカップルがいらっしゃいました。いえ、ちらほらより、もうちょっと高い頻度かな。
私は未婚なので、長年連れ添った夫婦間の空気というのは知るよしもないのですが、「慣れ親しんだ相手だからこそ、バイブを使ったりアブノーマルなプレイをしたりというのは、いい出しにくい」という現象は、確実にあるようですね。照れもあるし、その提案でいままで築いてきた関係が揺らぐかもしれないという不安もあるのでしょう。いまどきバイブやローターごときで変態といわれることはないと思いたいのですが、何のジャンルであれ世間というのは保守層のほうが実際には多勢です。そして広くアダルトグッズというなかには、SMグッズやアナル系も含まれます。
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