
Photo by 準建築人手札網站 Forgem from Flickr
パンツのゴムは、諸悪の権化なんだそうです。ゴムの伸びきったパンツは世にも情けない存在ですが、ウエスト部分がぴちっとフィットするパンツはそれどころではなく、女性の体をむしばむ原因だというのです。
はい? 正直意味不明です。布が肌にピチッとしなやかにフィットするからこそ汗も吸い取るし、ずれにくいからヨガのポーズだって楽々。冬場はへそ上まである腹巻一体型のパンツでポッカポカ。しかしそれらをゴムが体を締めつける! という理由で、全力で否定しにかかってきたのが〈空気パンツ〉や〈女神パンツ〉といった、珍品たちです。

ゴムはなしでヒモで結ぶだけ!? 「空気パンツ&空気ブラ」HPより
デザインは、お裁縫の苦手な方が限られた材料を駆使してチクチク塗い上げたという物語が脳裏に浮かんできそうな素朴なもの。良く言えば、手作りらしい温かみがある……風情……ですね。そして空気パンツも女神パンツも、〈体を締めつけないこと〉が最大のセールスポイント。その理由は、空気パンツのHPによると「ゴムの入ったパンツをはいていると20倍免疫力が下がる」からだとか。ちなみに出典が書いてないため、何を基準に〈20倍〉と言っているのかは、さっぱり分かりません(ま、まさか半沢直樹の「10倍返し!」のようにノリで言ってませんよね?)
ゴムなしパンツ万能説
これらのようなゴムなしパンツを履くとそけい部やウエストの締めつけがなくなることから、〈リンパや自律神経、ホルモンバランスの働きを促進させ、免疫力アップにつながり、卵巣も本来の働きを取り戻される〉そうです。そしてゴム入りパンツから解放された女性の体は、こんな不調が撃退できると謳われています!
オリモノ過多・生理痛・生理不順・冷え症・かゆみ・湿疹・尿漏れ・便秘・気持ちの落ち込み・ヒップアップ・胃の不調・痔・膀胱炎・膣(ちつ)炎・水虫、肌のつや、免疫力が高くなった・イビキ・疲れ・低血圧・腰痛・肩こり・頭痛・花粉症・不眠・むくみ・高血圧 etc.
なんというミラクル。たかがパンツ、されどパンツ! ……って、どんだけキツいゴム入りパンツを履いてたんだって話です。気絶者続出だったという中世のコルセットじゃあるまいし、血流とリンパをせき止め、卵巣の機能を低下させるほどのきついパンツを日常的に履くって、ありえんわ!!