中高6年間を女子校で過ごした私の周りには、まだまだ処女の友達がいます。
22年間彼氏ゼロの子も少なくありません。おそらく、私の学年(180人弱)で処女じゃない子のほうが少ないのではないかと思うくらいです。
先日、処女友達の一人からこんな相談を受けました。
「バイト先の社員さんに片思いしてるんだけど、もし付き合えたらキスとかセックスするもんなの?」(22歳 恋愛経験ゼロのMちゃん)
なんとまあ衝撃的な相談。「Mちゃんは逆に、キスとかセックスしたくないの?」と聞いてみると、「キスはいいけどセックスとかはちょっと……」と言います。
処女であること自体にコンプレックスがあるわけではないようですが、どうもセックスに対して前向きになれないようです。
今日は私の周りの処女たちのセックス観について、考えてみたいと思います。
セックスは汚らわしい行為? キリスト教がもたらした先入観
私の母校は、キリスト教主義の教育をしていました。聖書を読み解く授業もありますし、保健体育の授業も聖書に基づいた内容でした。
当時の私は、何も疑問を感じることはなく、素直に授業を聞いていた覚えがあります。クリスチャンの先生たちは「婚前交渉は罪!」とはっきり言うので、中学時代に9歳年上の彼氏ができてセックスをするようになってからは、やや後ろめたい気持ちを持ったりもしました。クラスメイトには「実は私ヤリまくってる」なんて口が裂けても言えませんでした。
ちょうど、私が中学三年生のとき、志田未来ちゃん主演の『14歳の母』(日本テレビ系)というドラマが放映されました。先生たちはこのドラマを保健体育の授業の題材にし、避妊の重要さを教えられました。
また、産婦人科医の書いた『さらば、悲しみの性 高校生の性を考える』(集英社文庫)という性教育の本を全員読まされ、感想文を書かされたことは今でもトラウマです。
この本には、未成年のセックスの悲しい顛末ばかりが書かれていました。
子宮外妊娠をしてしまった少女の恐ろしい話(子宮が破裂寸前)や、性病にかかって苦しむ女子高生など、これは正しい性教育なのか? と思わされるような内容でした。もちろん、その本を読んだ友達は口々にこう言うのでした。
「セックスって怖いね」と。中には「セックスしたくない。子供欲しくなったら体外受精でいい」という子まで。