
Photo by sabby love from Flickr
先週に引き続きまして「第7回男女の生活と意識に関する調査」から興味深いデータをご紹介します。いきなりですが、表をごらんください。こちらは「セックスに興味、ありますか?」という直球の質問への回答結果です。
2008年から2014年の時系列を見てみますと、「セックスに興味がある」と答えた男性は86.9%から79.0%に減っています(と言っても2008年から2010年に5ポイント以上下がってからは微減、という感じですが)。
「草食男子」というワードが広まったのが2008年頃ですから「女性をガツガツ口説かない男子が増えている」という説を裏付ける数字にも読めます。しかし一方で「肉食女子が増えた」という言説もありますが、実は女性の方でも「セックスに関心がない」と答える割合がこの期間で増加しているのです。どうやらこの結果を見るだけでは「男の草食化/女の肉食化」を実証できなさそうです。
「ヤリたい盛り」はやはり20~30代
前回のコラムでも触れましたが、調査回答者は、若者よりも中年の数が多いという構成をとっています。よって、全体の割合に対して、中年の回答が調査結果に大きな影響力を与えることになるのです。全体の数字を見ただけだと、「ひょっとして、自然と性欲が衰える中年の数が増えているから、全体の『草食化』が進んでいるように錯覚してしまうのでは?」という疑問が浮かびます。では、年齢別の分布を見てみましょう。
2008年から2014年の「セックスに興味がない人たち」の推移を見てわかるのは、どの年も関心がない人の割合が凹のような形をとっていることです。ここから日本人の性欲のピークがいつかが推測できるでしょう。男性なら30代。女性では20代が「ヤりたい盛り」と言ったところでしょうか。
そのピークを過ぎると急速にセックスに関心がない人の割合が増えていく。40代に入ると、男性では5人に一人がセックスに興味がなくなっており(2014年の男性は45~49歳が、2008年並の数字になっていますが)、女性では半数を超えます。
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