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結婚相手として人気な「三普通男子」って、全然普通じゃないんですが

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Photo by reynermedia  from Flickr

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「理想の結婚相手の条件に『三高(高収入・高学歴・高身長)』ってあるじゃん。今は『三普通』っていうのがあるらしいよ」

 こないだウチのカミさんがね……といきなり『刑事コロンボ』風の導入で恐縮ですが、そんなことを教えてくれました。妻が見せてくれた2ちゃんねるのまとめサイトには「三普通の条件」として

収入:年収600万円

学歴:MARCH

身長:170cm代後半

 と書いてあります。なぜ、今、三普通が人気なのか妻に聞いてみると「三高だと、女もそれなりに価値がないと相手にしてもらえないじゃん。三普通なら三高みたいにギラギラしてたり、プライドが高かったりしなくてめんどくさくないし、普通の人でも狙えるってことなんじゃないの」とのこと。なんか分かるような気もします。

 でも、この条件って全然「普通」じゃなくないか?……と思いますよね、みなさん。「そろそろ結婚しても良いよね~」と考える年頃の女性に求められているであろう、20代後半から30代後半の男性たちの中に、上記3条件を備えた男性がどれだけいるのか。今回はちょっと「三普通」のレア度について検証してみたいと思います。

年収600万円の壁は厚い

 まずは年収面を見ていきましょう(使用しているデータは、国税局が今年の3月4日に公開した『民間給与実態統計調査』平成25年分)。年収600万円ぐらいもらっている男性がどれぐらいいるかは、リンク先の「第3給与階級別の総括表」を見るとわかります。年収が600万超~700万円以下(平均年収646万円)は、232万人。この人たちの平均年齢が45.4歳ですから、ここから20代後半~30代後半の男性を探すのはいきなり難しそうな雰囲気が漂います。

 そもそも20代後半~30代後半の男性の平均年収はいくらなのか。「第10事業所規模別及び年齢階層別の給与所得者数・給与額」を見ますと、25~29歳が371.4万円、30~34歳が437.6万円、35~39歳が498.9万円とある。平均で見たら、全然600万円には届いていません。「三普通」の600万円の壁は厚く、平均で見ると40代半ばのオジさんを狙っていくしかないことになってしまいます。

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カエターノ・武野・コインブラ

80年代生まれ。福島県出身のライター。

@CaetanoTCoimbra