さて、講義が終了して彼女が教室を出ると、待ちぼうけたような顔の先輩が。
「おっせーよ、三時間待ったよ」「授業眠かった~」「ありえなくね?」
先輩、授業態度だけじゃなくて言葉遣いも悪いんですね……。なんだかショックです。彼女のことは「オマエ」呼びで、やや俺様気取りが鼻につきます。あのかっこいいラブホリ先輩が、超イタい大学デビュー男子にしか見えない!
カメラが彼を追う構図だから仕方ないけれど、どんどん先を歩いてしまうのも×。学食で先に席に座っちゃうのも×、強引に隣に座らせるの×、おい、こんな先輩もう見たくない!「今日は俺がお前の食券を買ってあげる♡」とか、押し付けがましいよ! これがもし、SexyZoneと同じ飯島三智マネジャーが強引に売り出してウケてる『キスマイBUSAIKU!?』(フジテレビ系)内のミニドラマだったら、審査員女子たちから相当罵倒されてるのでは、と不安になります。
オラオラ男子は似合わないような…
食後、空き教室に勝手に入り、へんてこ講義を始めるラブホリ先輩。黒板に、
オレーオマエ=過去
オレ+オマエ=現在
オレ×オマエ=未来
という謎の数式(=恋の方程式)を書きました。これ、うれしいか? ラストでは衆人環境のキャンパスで突然「俺たちつきあってまーす」と叫ぶし、もはや奇行。
番組スタッフは、巷で人気の「壁ドン男子」や「ロールキャベツ男子」的な妄想を、彼のキャラクターを無視して無理やり押し付けているのではなかろうか? 「オラオラなんだけど、不意に見せる優しさがたまんない~」というのは、すべての女性がすべての男性へ望むことではないはず。ラブホリ先輩の魅力は、決してオラオラ男子キャラではなかった。
次回はキャンパスを飛び出して二人っきりでデート……とのことだが、あまり期待はできない。これはもうずっとこのキャラなんですよね? 来週も、さ来週もこのキャラなんですよね? ちょっと、考え直して……。どうせなら彼女にぞっこんべたべたで甘えてる先輩が見たいです。
アイドルたるもの、持ち歌の歌詞やセリフで、日常生活ではこっぱずかしくて言えないような言葉を真顔で吐けなければならない。その点で、ラブホリ先輩は一切の照れを持たずに、過剰なまでにアイドルらしい振る舞いをすることができる「天才」だった。
特にSexyZone握手会での対応が「やばい」と評判で、Twitterでは事実か妄想か判別不能なほどのやりとりが報告されている。通常、握手会で会話を交わせる時間はわずか2~3秒足らずだが、その一瞬でファンの心をがっちりつかむ。いっそ構成作家に任せず、中島健人本人がすべての台本を手掛けてみてはどうでしょうか。
(文=Hin-nu)
1 2