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モラハラ男は変わらないのか? DVを解決するたったひとつの方法

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夜逃げ準備から実行まで

 当時、私は彼とワンルームマンションで同棲していました。

 物件探し、荷物の整理、お金の用意や、法律のこと。彼と生活を共にしたまま、すべての準備を秘密裏に進める必要があったのです。

 夜逃げを決意してから実行するまでの約3カ月間、彼にバレるのではないかと思うと、生きた心地がしませんでした。

 引越し当日、友人の車に必要最低限の荷物を運びこみ、私は彼と6年間生活を共にしたアパートを去りました。

 開放感と、無事に夜逃げを達成できた安堵感で、妙にはしゃいでいたことを覚えています。

「大丈夫? 無理することないよ」

 私の空元気を見抜いたのでしょう。友人は心配そうに言いました。

「うん、ありがとう。……私、彼のことが本当に好きだったんだなぁって。好きだから我慢して、耐えてしまった。

 私は彼を大切に思っていたけど、彼はそうじゃなかったって、初めてわかったの」

 好きな人から、大切にされたい――。その小さな願いを、彼が叶えてくれることは、これまでも、これからも永遠にない。

 そう思うと、涙が止まりませんでした。

無料、匿名で大丈夫。電話相談してみよう

 DV・モラハラで困ったら、専門機関に相談することをおすすめします。

 『全国共通DV相談ナビダイアル』(0570-0-55210)では、自動音声により、最寄りの相談窓口を紹介する、電話番号案内サービスを受けることができます。

 また、各地の女性センターや、男女共同参画センター、また保健福祉センター(保健所)でも、人権相談や法律相談、心と体の相談などのかたちで、DVに対するサポート体制が整っています。

 ほとんどのところは、無料、匿名で利用することができます。

 小さな子供がいたり、経済的な問題があったりして、別れられない、離婚できないという女性も多いと思います。

 でも、「我慢する」「耐える」以外の解決策は必ずあります。

 一時的に身を隠すためのシェルターや、DV加害者のための更生プログラムを運営している団体もあります。

 誰かに悩みを聞いてもらうだけでも、心が軽くなりますし、第三者から冷静なアドバイスをもらうことで、道が開けるかもしれません。

 一人で悩まず、相談してみてくださいね。

 内閣府男女共同参画局 全国共通DV相談ナビダイアル0570-0-55210

 ■長南はる香/性暴力サバイバー、現代美術アーティスト、写真家。高校生の頃から、約10年にわたって性的虐待、DVを受ける。その後、セックス依存症に。トラウマを乗り越えた経験を元に、「女性のためのエロティックアート」を制作している。HP『現代美術アーティスト「はる香」の描くアダルト映像の世界

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