
Photo by Amber Frost from Flickr
今や世界中で3億人が利用する写真投稿サイトInstagram(以下インスタ)。人の集まるところには何かが起こる……予感がする。ということで【今週のインスタニュース】参りましょう!
2013年、オックスフォード辞書が発表した「今年の英単語」に選出された「Selfie(=自撮り写真)」という言葉。昨年には、米アーティスト・The Chainsmokersが『#Selfie』と題された曲をリリースし、全米ダンスチャートにおいて1位を獲得するなど、世界中で注目されている「自撮り写真」。
日本でも女性用トイレに行けば鏡を利用した自撮り撮影に励む人、街に出れば“セルカ棒”を使い歩きながら自撮りし続ける人を目にする。そして彼らは、その中から厳選し「渾身の一枚」を自分のSNSに投稿する。芸能人ならばそれもお仕事の一貫かもしれないが、一般人が自撮りに勤しむ必要はない。しかし皆、今日も自撮りをUPしたがる。
「自分のSNSだし使い道は自由」という意見もあるが、たかが自撮り、されど自撮り……今回は“自撮りに潜む危険”をご紹介したい。
自撮りを甘く見てはいけない
・その1:病気の危険性
昨年、イギリス在住のダニー・ボウマン(20)が、1日200枚の自撮り写真を計10時間ほど撮り続け、身体醜形障害という病気を発病したと話題になった。彼は15歳の頃、Facebookに自撮りを掲載したりモデル事務所へ所属した際に「肌が汚い」「鼻でかっ」などの思いもよらぬ誹謗中傷を受け、心に傷を負った。その後、彼は体質改善を試み、一気に14kgもの減量をし、身長180cmにも関わらず体重は44kgまで落ちてしまった。
そのうち授業中にもトイレに駆け込み自撮りを撮るようになり、高校一年生の時には中退。いくら撮っても写真に写る自分の姿に満足できず、しまいには薬を過剰服用し自殺……。しかし、母親に発見されて一命を取り留めた。
・その2:整形依存の可能性
以前messyに掲載された【リバ♂♀流『解体性書』】美容整形外科・東京イセアクリニック取材記事にもあったように、多くの人が自分の顔を確認する時には鏡を使う。鏡に写る自分の顔には動きはないが、静止中でも人には表情がある。記事では「不自然な整形に本人が気づかないワケ」としてこの事例が挙がっていたが、逆の場合もある。
韓国で「SNSの女神」と呼ばれたアン・ダヒ(23)。SNSに投稿される彼女の自撮りは「美しすぎる」とすぐに話題になった。しかし、実際は写真加工アプリを駆使し「完璧な自分」を作り上げていた。その後、すべてをカミングアウトするとともに、整形をして真に完璧な顔になりたい、とテレビに登場した。
彼女の場合は「医療ダイエット」に成功したことろで出演番組が終了したが、あたかも美容整形ばりの写真加工を繰り返すうちに、「顔そのものに修正(整形)を加えてしまいたい」という思考が生まれる可能性は誰でも考えられるだろう。
1 2