でも、じゃあどんなセックスだったらまたやりたいのか、それがわからなくなりました。
愛し合っていることを実感できる状況だったら楽しいのか?
だけど「キスしてペッティングして挿入して体位変えて射精!」って流れがもう、うんざりなんです。
誰とやってもそこそこ気持ちいいけれど、比較すれば60分7000円のリフレクソロジーを受けている時の方が気持ちいい。
セックスをする時間があったら睡眠時間に充てたり本を読んだりジャムを作ったり草木の手入れをしたい。
女性は30代~40代に性欲が上昇するとか、女盛りは40からとか言いますけれども、自分がその波にのって再び性的貪欲者になるかどうか、30歳の現在はわかりません。
そもそも10~20代の頃にどうしてあんなに、睡眠時間を削ってでもセックスしていたのか、理由がもう全然思い出せないのです。たいした理由なんてなかったのかもしれません。「ヤれる時にヤらなきゃ損だ!」という気持ちがあったことだけは確かです。
ひとつだけ今、言えるのは、セックスしたくないとか、セックスしないからといって、「女として終わった」とか「充実してない」なんてことはまったく思わないということです。
むしろ今が人生で一番楽しいかもしれません。
男性から性的に求められることを女としての悦びと考えなくなりましたし、セックスなしの生活の方が精神的な不自由がなくて楽だと感じてもいます。
またいつか「あ~~~~~~、あれ、したい」とムラムラする時が来るのかもしれません。
その時のために、「自分がしたいセックスって、どんなんだろう?」ということをもう少し考えてみたいと思います。
■哀辛悲々(あいしん・ひぃひぃ)/中学2年の頃、女友達(ぽっちゃりFカップ)が住む近所に滅多に客の来ないペンションがあり、経営者のおじさんと仲良くなった女友達に連れられて私はよくそのペンション内でカラオケをしました。数カ月の後、女友達はおじさんに性交渉を持ちかけられ「キモい」と断ったそうです。そのおじさんがよく歌っていたのは欧陽菲菲「ラヴ・イズ・オーヴァー」でした。私はしがない主婦です。
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