AKB48の渡辺麻友(21)と女優の稲森いずみ(43)が主演を努める火曜22時台のドラマ『戦う!書店ガール』(フジテレビ系)の第二話が21日放送され、視聴率は6.4%(関東地区、ビデオリサーチ調べ、以下同)だった。初回視聴率は6.2%だったので微増。
裏番組は木村文乃主演でセレブ幼稚園を舞台にママたちの友人と成長を描く『マザー・ゲーム 彼女たちの階級』(TBS系)だが、初回も第二話も視聴率ではこちらが勝利。しかし、それでも一桁台だ。徐々に下降線を辿ってきたテレビドラマ視聴率だが、ここ最近は毎クール17~18本ある民放連続ドラマの中で、平均視聴率15%を超えるものは安定の『相棒』シリーズ、『ドクターX』シリーズ(共にテレビ朝日系)くらいしかない。今年1~3月期で10%以下にならなかったのは、『相棒13』と『DOCTORS3 最強の名医』(同)、『○○妻』(日本テレビ系)、『銭の戦争』(フジテレビ系)、『デート』(同)。やはりテレ朝のシリーズ化した刑事モノ・医療モノは突出している。テレ朝ではさらに『科捜研の女』シリーズもきっちり二桁以上を稼ぐ優良コンテンツだ。
そうはいっても2011年頃までは、初回や最終回で18%前後の視聴率を獲り注目されるドラマも今ほど少なくなかった。たとえば2011年10~12月期の連ドラでは、月9枠の『私が恋愛できない理由』(フジテレビ系)、『謎解きはディナーのあとで』(同)、大ヒットした『家政婦のミタ』(日本テレビ系)、『妖怪人間ベム』(同)、『南極大陸』(TBS系)、そして『ドクターX』に『科捜研の女』と、合格点といわれる平均15%超えが7本ある。
しかし今期、放送スタートしたドラマの中で、初回視聴率が15%を超えたのは木村拓哉主演『アイムホーム』(テレビ朝日系)のみ。それどころか、10%に届いたのも月9『ようこそ、わが家へ』(フジテレビ系)、期待値の高かった堺雅人主演『Dr.倫太郎』(日本テレビ系)のみなのだ。それ以外はすべて初回から一桁だが、最終回までに盛り上がりを見せるドラマはあるのだろうか。いや、一桁でも後半ならばぎりぎりセーフの感すらある。わずか数年で、合格点は平均15%から半分ほどに落ち込んだといえるだろう。
すっかり冷え込んでしまった印象を拭えないテレビドラマ。もはや氷河期と言ってさしつかえないかもしれない。
(篠田ロック)