初めまして。今日からコラムを書かせていただくことになりました、奥山村人といいます。
簡単に自己紹介すると、28歳男性、無職です。
待って! 気持ちはわかる! わかるけど「戻る」ボタンを押すその手を止めて! もう少し読んで!!
簡単に言いすぎた結果、ミもフタもないことになってしまいました。しかしオブラートに包んだような上手い言い方も一切思い浮かびません。そこで代わりに他己紹介、昔の恋人(かろうじて童貞ではないのです)や好きだった女の子(フラれた)たちが僕に投げかけた言葉を列挙してみることにします。
「モテない癖に恋愛体質」「根性なし」「良い年していつまで中学二年生のつもり?」「発言全部が嘘臭い」「トイレットペーパーより薄っぺらい」「このハッタリ野郎」「ピーターパンシンドローム」「働け!」「受け身体質」「心が童貞」「女々しい」「頼りない」「キスが下手」「幼稚で鬱陶しい」「恋愛偏差値2」「働け!!」
僕が何故どんな風に幼稚で無職な恋愛体質なのか、というのは、今後触れなくてはならない過去のエピソードや、文章から自然とにじみ出る気持ち悪さから感じ取っていただけけるかと思います。いや、もしかしたら、もう既に十二分に伝わっているのかもしれませんが……。
さて、そんな僕ですが、実は今、真剣に悩んでいることがあります。
……こういうコラムは普通、みなさんからいただく相談にお答えしていったりするものなのかもしれません。でも僕にはそんな余裕、一切ないのです(そもそも一体どこの誰が無職に人生相談するんだろう?)。
それどころか、逆に相談に乗っていただきたく、読者の方々への相談連載という奇妙なスタイルを取ることになりました。今回ご相談したいことはこれです。
今回の相談「明るい未来を手に入れるための革命的な方法を教えてください」
眠れない夜などに、つい想像してしまうことがあります。
親が死んだら、自分はどうなるんだろう。
実家でのうのうと寄生して、将来のことを考えないようにしつつ、一時の安逸をむさぼっている、ゴミ屑のような人間、それが僕です。
親が死んだら生きていけない。
老後なんか考えると、中々胃が痛くなります。
おそらく数少ない知人たちも、そのころにはとっくに僕を見限っていることでしょう。
洗濯物は部屋干し、加齢臭が漂い出す、不潔な貧乏アパート一人暮らし。
首を吊ろうとしても、死ねない。
死んでも、死に切れない。
当たり前です。だらしがない、からです。
そんなキッパリとしたところがあれば、今、無職であるはずがない。
そうして生き恥をさらしつづけるんだろう、そう思うと、怖くて怖くてしょうがない。
怖い怖い怖い怖い!
働けよ!!
……しかし、ふと思います。
働いてさえいれば、自分は幸せになれたのか? 明るい未来が待っていたのか?
そんなことなかったんじゃないのか?
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