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“生きる放送事故” 平野レミの全速力ポジティブな料理人生

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テレビ初出演時からすでにやらかしていた!?

 そして、後に旦那さんに頼まれて料理雑誌『四季の味』に、料理エッセイを書くようになったことがキッカケで、主婦としてテレビ番組に出演することになるのである。その記念すべき初出演番組が現在も出演している『きょうの料理』であった。

 その時に選んだレシピは、レミ先生が母親から教わったという平野家直伝の料理「牛トマ」。初出演にも関わらずスムーズに調理を進めていたのだが、問題はトマトだった。ここで当時の実際の映像も流されたのだが、若かりしレミ先生がお鍋の上でトマトを丸ごと両手で力強く握り潰していた。軽くホラー映像にも見えたりして……。

 料理番組にしては、なかなかの衝撃映像だったのかもしれない。この行動に当時のスタジオは騒然となったそうだ。けれども、レミ先生にとってみれば普段からトマトは包丁で切らずに握り潰していたし、料理の見た目などは全く気にしていなかったのである。

 しかし、この放送によってNHKには視聴者からの苦情が殺到してしまったらしい。そのためNHK側から注意を受けることになったのだが、レミ先生は「トマトを握り潰すという自分のやり方を変えることはできない」という強い意志があったらしく、

「スタンスを変えてまでテレビに出たいわけではない」

 と、きっぱり言い放ったそうだ。レミ先生かっけ~! この放送では批判が多かったものの、一方で自然体なレミ先生に対して好意的な意見もあったらしい。こうして良くも悪くもレミ先生の名前は広がり、いつしか人気料理家としてたくさんのテレビ番組に出演するようになったとのこと。

生きた放送事故?

 番組の後半で、当時の初出演番組に抗議が来た時の心境を聞かれたレミ先生は、

「いいことだなぁと思った。みんながさ~、(抗議の)電話しようって気になるのってすごいことじゃない?」

 と、弾むような口調で答えていた。でも、不名誉なニックネーム「生きた放送事故」についてはどうにも納得がいかないようで、

「みんなからかうのよね~! あたし、こんな大真面目にやってんのにさ~!」

 と反論し、ちょっと拗ねるような仕草を見せるのであった。なんて素直で可愛らしい人なんだろう~。

 常に全速力ポジティブで、みんなの想像を遥かに超えた奇想天外なミラクルレシピ(愛情もたっぷり♪)を次々と開発しちゃうレミ先生。これからもいろんな番組で、じゃんじゃん圧倒的な料理パフォーマンスを披露して私たちを驚かせていただきたいものである。

■テレ川ビノ子 / テレビが大好き過ぎて、頼まれてもいないのに勝手にテレビを全般的に応援しています。おもしろテレビ万歳!

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テレ川ビノ子

テレビが大好き過ぎて、頼まれてもいないのに勝手にテレビを全般的に応援しています。おもしろテレビ万歳!