5月6日に都内で行われたショッピングモール「アリオ」10周年記念「世界最大のフィンガープリントペインティング」ギネス世界記録認定式にプロフィギュアスケーターの荒川静香(33)がゲスト出演した。
昨年11月に第一子の娘を出産した翌月からリンクに戻り、今年4月にはプロスケーターとしてアイスショーに復帰した荒川。子育てと仕事の両立を「周りが見守ってくれているのでできている」と言い、スケートについては「娘の記憶に残るところまではやりたい」と話した。
荒川は2013年に外科医医師男性と結婚し、結婚後は荒川の両親とともに二世帯同居している。医師である夫は職業柄多忙を極め、帰宅頻度が低いことから夫婦仲が危ぶまれているとの話もあったが、彼女は両親のサポートを得て娘の子育てと自身のキャリア形成を同時に叶えている。
順風満帆に見える彼女のライフスタイルに、ネットでは「超勝ち組」「人生設計も金メダル」と羨む声が多い一方で、「なんで育児を犠牲にしてまで仕事復帰するの?」との批判も聞こえてくる。「育児は母親がつきっきりでしなければならない」という決まりはなく、子供の世話をする人間が他にいるのであれば頼ることは罪にはならない。それでももはやテンプレ化した「早すぎる母親の仕事復帰は子供を犠牲にしている」という意見が蔓延るのは、「そうであってほしい」と願う勢力があり、「そうありたい」と望む人も存在するからである。
また、世間には、育児と仕事を両立したいと思っていても、夫が長時間勤務だったり実家が遠方だったりで身近なサポート人員が得られず仕事を手放す母親や、反対に本当は子育てに専念したいのに経済的な理由などでそれが叶わない母親等、様々な立場がある。何らかの事情によって制約が課されている状況の人から見れば、経済的な安定と自分の意思によるやりたい仕事の両方を手にしている荒川の姿は、眩しすぎるのかもしれない。
(シュガー乙子)