
マンタのエッセンスってどんな感じ? Photo by Jeff Milsteen from Flickr
「アニマルエッセンスって知ってます?」
なにそれ、動物を絞って香料でも作るんですか。
「違いますよ~。動物のエネルギーを転写させた情報水なんです」
ああ、波動水の定番アイテム・フラワーエッセンスの亜種なんですね。
とあるランチの席で、WEB会社勤務のSさんから、アニマルエッセンスなる液体を紹介されました。ちなみにSさんはスピリチュアル好きといういわゆるビリーバーではありませんが、好奇心が強くチャレンジ精神旺盛なので、たま~に突飛なものに手を出す傾向が……。
どれどれ、とボトルの成分表示を見せてもらうと、ラベルに書いてあるのは〈お酢と水〉。こ、これが1本30ml2800円。ちょっと味見していいでしょうか。やたら高価なお酢(じゃなくて、情報水か)を数滴手のひらに落としてなめさせてもらうと、マイルドな酸っぱさが口の中に広がり……つまり成分表示そのまんまの〈薄めたお酢〉でした。
利用法は1日3~4回、1回につき5~7滴飲めばOKだといいます。Sさんは、水に垂らして飲んでいます。料理を待つあいだ商品のHPを見てみると、
”超微細なエネルギーを水に転写して、その波動が転写された波動水(情報水)を使用することで健康を改善、回復させる効果を狙ったものです“
との説明を発見。ふーむ。この〈エネルギーを転写させた水〉というのは、〈すべての物質が持つ固有の波動(振動)を転写させた水を飲むと健康になりますよ〉という波動療法界の定説。〈療法〉という名前がついてはいますが、フラワーエッセンスの本をAmazonで検索すると、一部は〈自己啓発〉や〈心理学〉のジャンルに登録されていることから、スピ系アイテムであることをお察しいただければ。
エッセンスは動物からのギフト
ところで〈動物のエッセンス〉は、どうやって水にいれるのでしょうか? パンフレットには、
“特定の動物と同調するための祈りと、その動物のスピリットに祈願”
“アニマルエッセンスを作る工程は、動物たちとの調和に満ちた創造的な共同作業”
とあるものの、スピ的教養や想像力が乏しい私には宇宙語に聞こえてしまい、ちょと理解しきれませんでした(よって、みなさまにも解説できずスミマセン)。カマキリやマガモ程度なら捕まえてきてどうこうできるかもしれないけれど、クジラや仔イルカなんて、一体ヤツらとどうやって共同作業するのか。ミラクル&ミステリアスな世界だわー。
1 2