元キャバ嬢は制度を使うのが難しい件
ところで先日、高等職業訓練促進給付金という、なんだか難しそうな制度の利用申請をしてきました。この制度、ひとり親世帯の母・父が何らかの資格取得するために学校に通う間の生活費を補助してくれる、とても素敵な制度なのです。
しかしながら、私はいろいろと込み入った事情で、申請書類に「生活が苦しくなってしまいます」などの記述ができません。ようするに、「もともと所得がなく、生活苦に陥っていたにもかかわらず、どうして大学進学したのさ?」と言われてしまうんです。書類上はその通りですが、現実問題として生活苦に陥りそうな状況であっても、制度が使いにくい。というか使えるか分からない。
ですから、平日に、大学の授業の合間をぬって役所に行く“時間”が非常にもったいなく感じます。不確定要素が多い制度を利用するよりも、大学図書館に籠って勉強して、一か八か学内奨学金を狙う方が現実的なのではないか? 子どもへの影響はスルーして性風俗店で働く方が現実的な解決策ではないか? など、心の揺れが大きいのです。
誤解を恐れずに言ってしまえば、昼間は仕事や学校に通っているシングルマザーやシングルファザーからすると、平日しか開いていない役所での手続きは意外とツラいものです(夜間の定時制高校に通って、夜の仕事をしていた、夜型の生活を送っていた頃は気付かなかったけど……)。
とくに、アルバイト雇用だと、役所に行く時間の給料は発生しないわけですから、そのぶん生活はキツくなりますしね。
消費期限が迫ってくるお☆
私は「夜の世界」を支援する一般社団法人GrowAsPeopleでインターンをしています。最近復帰したばかりで、今は何もできていないのですが……(笑)。GrowAsPeopleでは、「40歳の壁」という表現を使い、女性が夜の世界で稼げなくなっていくことを説明します。
「まだ26歳だから大丈夫だわ♡ きゃぴ♪」と余裕をかましたいところですが、25歳になった辺りから、夜の世界でのキャリアがない女性や容姿は大丈夫でもお客様を呼ぶテクニックのない女性は徐々に採用されなくなってきました。
実際に何人か面接で落とされている方もいました。女性が思っている自分自身の市場価値とお店側が求めている市場価値にズレが生じてくるんですね。
私自身、女子大生という可愛らしい記号を持ちながらも今年で27歳……。大学を卒業するまで夜の世界で働くのは、なかなか難しいことです。だって卒業するときには三十路プラス1なんだもの★
31歳で夜の世界にいる人は、プロのホステスやキャバ嬢、プロの風俗嬢。その他、何らかの事情を抱えている方でしょう。今後、昼間の社会で生きていくか、夜の世界で生きていくか。40歳になってから考えたのでは、手遅れになってしまうかもしれません。私の年齢あたりで、どちらの世界で生計を立てていくのか考えなければ、将来の不安は膨らむし、「先」が見えなくなってしまうのです。
働けなくはないけど価値は下がる。夜の世界と昼間の社会双方の消費期限が迫っている私には、大きな時間軸も、日々の生活のちょっとした時間も、あまり余裕がないのです。
夜働くと娘ちゃんと一緒にいる時間がない。将来のことを考えて大学に進学したのに、そのせいでお金を稼ぐ時間もない。その上、夜の世界で生きるか昼の世界にシフトするかのタイムリミットも迫っている。とにかく“時間”がないのが現状です。これから、どうやって“時間”を上手く使うかを考えていかなくては生きていけなくなってしまいます。
さて、時間の使い方が大きく変わってしまい困惑しているシングルマザー女子大生の上原ですが、最近ちょっとしたハッピーがありました! なんと……久しぶりに髪の毛をブローできたのです(笑)。
自分の容姿に少しでも気を使えるとモチベーション上がりますね! たまには、読書や勉強だけでなく自分の見た目にも気を使う時間を持ちたいものです。
上原由佳子(うえはら・ゆかこ)
1988年生まれ。沖縄県在住。女子力の欠片もなさを小学1年生の娘ちゃんから指摘される、どうしようもない系アラサー女子。twitter@yu756ka
1 2