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やっぱり気になる【女性用バイアグラ】。バイブコレクターはどう考える?

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 ほんとうに困っている人に届いてほしい薬ですが、これは〈きっかけ〉にしかならないことも忘れないでいただきたい。性欲低下からはじまるセックスレス、およびディスコミュニケーションをすべて解決する魔法の薬ではないということです。「これを飲めばとりあえずムラムラするし」というテンションでするセックスでも、最終的に愉しめれば結果オーライ。「また、してもいいかな」という気持ちになりますが、ムラムラはしたもののやっぱりセックスが苦痛だった。でもパートナーの求めには応じたほうがいいから、毎回薬を飲んでセックスをしつづける……。満足感や幸福感とほど遠いこんなセックスは、自分自身も損なうし、わずかながら残っているかもしれない欲望がさらにすり減らされるだけです。

手っ取り早さに振り回されるのは✕!

 私は自然礼賛派(母乳至上主義でミルクを否定したり、とかそういう極端な人のことをここでは指します)ではないので、医療の力を借りたり便利なツールを利用することにはかなり積極的です。バイブだって道具ですもんね。でも、それ一辺倒になったり、〈手っ取り早さ〉に飛びついてそれですべてを解消しようとするとなると、疑問があります

 たとえば以前、ある女性から「彼とセックスするときも、まず電マを当ててもらう。それだと確実にイケるから」という話を聞いたことがあります。セックスで〈イク〉ばかりにこだわりすぎるのは感心できませんが、最初から〈ふたりでオーガズムを目指す〉という試行錯誤を放棄して、電マ使えばいいでしょ、手っ取り早くイケるじゃんという理由で道具に手を伸ばすのは、それ以上に感心できません。それはセックスを貧しくする行為です。だからこそ、この女性用バイアグラでセックスできるようになったとしても、パートナーと身体を重ねることの本質的なよろこびを見いだせないままでは、やはり自分自身が消耗してしまい、下手するとされにセックスがきらいになってしまうと思うのです。

 薬を飲めばいろんなことが一気に解決するという考えは、バイアグラで俺のペニスさえ勃てばセックスして射精までできる=問題解決という、男性的な考え方のように感じます。この薬で救われることもたくさんあるけれど、薬だけではどうにもならないこともまた数多くある。女性用バイアグラにかぎったことではないでしょうが、使う側の姿勢が大きく問われる薬であることは間違いなさそうです。

■桃子/オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。Facebooktwitter

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桃子

オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

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