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婚約者の兄が…自分のきょうだいが…他人事でない『引きこもり』問題トピ

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引きこもりに結婚なんて無理ですよね、諦めの言葉をください

 トピ主は38歳の無職男性。当人がひきこもり。だが学生時代の登校拒否からひきこもりへと至った訳ではなく、「大学は旧帝国大の理系大学出身ではありますが、もともと理系の能力がなく、大学の教育に落ちこぼれてしまい、大学院に進学できない有様で、情けないことに、ズルズルと大学時代の塾講師のアルバイトをやっていました」という。その後「アルバイト先が経営破綻して、心機一転して法科大学院に進学し、司法試験を目指しましたが、これまた情けないことに3回の受験制限を使い切って、このまま、引きこもっている」状態だ。

 とはいえ収入がないわけではない。「自分は情けない存在ですが、今は株式投資を行うことで生計を立てています。2012年秋からのアベノミクス相場で、2013年は2800万円、今年は現在で1100万円のリターンを得て、なんとか資産額を5200万円程度にまで増やすことはできましたが、私は、いかんせん単なる引きこもりの無職にしか過ぎません。特に職歴もなく、本当に恥ずかしい限りです」と、無職で引きこもりでも資産が5000万円以上あるということを、卑下しながら語っている。仕事らしい仕事をこれまでしてこなかったし、家庭を作る事に憧れがあったが、こんな自分では無理だろう。諦めの言葉をください、という相談だ。

 なんだかフィクションの臭い(=釣り餌臭)もプンプンと漂うものの、“無職でひきこもりだが、旧帝大卒で資産5200万、司法試験受験経験あり”というスペックが小町の中で認められたのだろう。コメント欄では諦めの言葉よりハッパをかける言葉が並ぶ。「何を言っているんですか!なぜ自分の経歴だけで結婚は無理だなんて諦めるのですか?世間的な成功は未だ得られなかったにせよ、難関大学に合格し、塾講師(誰にでもできる仕事ではない)、畑違いの法科大学院に進学でき、司法試験へ挑戦できる知力(目指すだけでもハイレベルです)、株式投資で資産を5200万(サラリーマン10年分の所得)も築き上げる才覚、これらすべてをできる人なんて、そうそういませんよ」と、いますぐ婚活をすすめるコメントや「自宅で学習塾経営という事はどうでしょうか?」と新たな仕事の提案をするもの、「家事能力を磨き、キャリア思考の女性とお付き合いして主夫を目指してみてはどうでしょう」と主夫をすすめるものも。一方、「引きこもった状態で女性と知り合い、素敵な恋愛などするフラグは立たないでしょう」と、そもそも引きこもりであるため出会いのチャンスがまずないと想定したコメントもある。しかしいまは在宅でも最初の出会いくらいネットで簡単に作れる世の中だ。このトピ主にもいつか出会いがあるのではないか。

 「自分を卑下してるようでいて、実は『それだけ稼いでるんだから大丈夫だよ』と言ってほしいだけな気がする」という声もあったが筆者もこれに同意だ。承認欲求がすごそうなので、スペックどうこうより、このトピ主と恋愛しても疲れそうな気がする。

 引きこもりに至った事情は様々あるだろうが、高齢化により、かつてより親が長生きするようになったので、スネをかじれる期間もそれだけ長くなる。最後のトピ主のように収入を得る手だてがなければ、養ってくれていた親が死んだ後、きょうだいにその矛先が向くことになるほか、結構な中年になってからの就職活動を余儀なくされる可能性もある。そうなると、なかなか自活は厳しいだろう。悩ましい問題だ。しかもトピにあるように、引きこもり家族がいるときょうだいの結婚すら遠のいてしまう。自分の家族が突然引きこもりになったら、皆さんはどうするだろうか。

■ブログウォッチャー京子/ 1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。

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ブログウォッチャー京子

インスタウォッチが日課の子持ちライター。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています

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