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秘宝館ってどんな所? 消え行くエロ娯楽施設が私たちに教えてくれること

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 女性誌に見られるような、モテの帰着としての、あるいはモテの手段としてのキラキラした性。セックス=コミュニケーションと精神面ばかりを強調される性。セックスを美しくてきれいで崇高なものとして祀りあげることへの違和感がふくらんでいたところなので、「いいじゃん、性って別に気取ったものでもなんでもないんだよ」と教えてもらったようでした。セックスをステキなものにしてしまうと、ハードルが高くなるばかりですよね。泥臭くて、ばかばかしくて、人間味がある。秘宝館に漂うそんな空気を私たちは見失っているのでは……と感じました。

 先述したように、秘宝館は絶滅寸前です。私が生きているうちに、完全に過去の遺物となり、「その昔、秘宝館っていうものがあってね」「なにそれ、誰が何しにそんなところにいってったの!?」という会話が聞かれるようになるでしょう。それは秘宝館にかぎらず、ピンク映画やストリップなどでも近い将来必ず起きうることです。時代に淘汰されるといってしまえばそれまでなのかもしれませんが、性にはきれいな側面だけでなく、笑いや物悲しさや切なさや割り切れなさがあり、万華鏡のようにさまざまな顔を見せてくれるものであることも、一緒に忘れ去られそうでさみしいですね。性って、しょっぱい面も多々あるのに。

エロが窮屈な時代

 いきなり話は変わりますが、私のtwitterアカウントが凍結されました。5年間で初めてのことです。最近は連載している記事の更新状況ぐらいしか投稿していなかったので、原因がさっぱりわかりませんでした。スパム報告されるような投稿もないし、そんなに拡散されているわけでもないし……。凍結解除要請とともに原因を問い合わせたところ、「違反画像」があったとの返答がありました。

 画像といっても私が載せているのはグッズの画像ばかりです。性に悩んでいる人、より積極的に愉しみたい人たちに提案したい道具たちです。タイムラインを見ていると、人がRTしたエロアカウントのもろ出し画像を目にすることがありますが、それとは意味合いが違うと私が考えています(そういう画像は不快なので、私はスパブロします)。よりよい性に向けての提案も、女性をただモノととらえているポルノ画像も、同じ扱いなのか……。と、やるせない気持ちになりました。

 秘宝館が賑わっていた時代は、性的な表現に対していまよりおおらかだった一方で、セクハラが横行していたし、女性の性は男性の手中にありました。でも、こうした〈オトナがオトナとして愉しむ〉性表現について締めつけられるいま現在が、その時代とくらべてハッピーだとはやっぱり思えないのです。

 熱海をはじめとする秘宝館が、今後、少しでも長く存続しますように。機会を見つけて、ほかの館にもいってみたいです。まずは、近いところで伊香保の「珍宝館」かな。

■桃子/オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。Facebooktwitter

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桃子

オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

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