ゴシップ

臨月の妊婦・福田萌を罵倒したくて仕方がない人々の心境

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福田萌

(『もえtter~萌のつぶやき日和』宝島社)

 昨年6月にオリエンタルラジオ・中田敦彦(30)と結婚し、現在妊娠中のタレント・福田萌(28)が、猛烈なネットバッシングにさらされている。彼女は7月15日、自身のブログに「明日からはいよいよ産休。カウントダウンが始まった気がする…」と書き込み、それをスポーツ紙などが「福田萌、産休へ」と報じた。このうち、スポニチアネックスの提供した記事が「Yahoo!ニュース」のトピックスに取り上げられ、多くの人がこの情報を目にすることになった。結果、「ヤフコメ(Yahoo!ニュースのコメント欄)が、荒れに荒れまくる事態となったのだ。

・子供が産まれたら、またママタレとして戻ろうという魂胆だろうな
(→それのどこが悪いのか)
・産休するほど仕事があるのか
(→レギュラー番組は2本あった様子)
・セレブインテリ気取りの勘違い夫婦か
(→セレブではないにしろ、高学歴で稼ぎもあるのは事実では……)
・ぜひ、このまま引退して下さい
(→ワーキングマザー撲滅教の人?)
・出会い時、中田さんに自分から直アド教えたと聞いて、 やっぱりなーと思った。売名嫁!
(→恋愛と売名は無関係では……。肉食女子撲滅教の人?)
・独身時はカマトトぶって、さらに結婚後良妻ぶるのが不愉快極まりない
(→良妻か悪妻かは、夫や家族にしかわからないのでは……)

 こういった言いがかりや中傷ばかりがコメント欄を埋め尽くし、別方面から「なんでここまで嫌われてんだよw」と不思議がる声が出るほどだった。この現象を取り上げたネット記事では、「自らの結婚を“インテリ婚”と名付けて反感を買った」「タレントとして腹黒キャラだから」「鬼女(2ちゃん既婚女性板)がロックオンしてるせい」などと分析されている。

 それにしても、女性タレントの結婚・出産・育児に関して、ヤフコメは非常に炎上しやすい。福田は3月に「妊娠5カ月です」とブログで公表した際も、同様のパターンでニュース記事にされ、ヤフコメバッシングを受けた。市井紗耶香が先日、「子供の顔写真のブログ掲載やめる」と決断した、というだけのニュース記事も「んなこたどうでもいい」と大炎上。辻希美や小雪、木下優樹菜なども叩かれがちな母たちだ。

「タレント側の非常識な行動や言動が世間にバレて、叩かれるパターンはまあ納得できます。でも、理不尽なクレームに過ぎないものが圧倒的に多いですね。

デキ婚はまず間違いなく叩かれますね。また、結婚から間を置かずに妊娠・出産したパターンは、下世話にも受精したであろう日を逆算して『デキ婚だったのに隠してたのか!』といっそう叩かれます。好感度の高い女優や実力派の歌手よりも、おバカをウリにするバラエティタレントや、女子アナ出身者の方が嫌われる傾向にありますね。『芸もないくせに生意気だ』と疎まれている。要するに、一連のバッシングを構成するのは主に嫉妬です。また、『結婚してもいない相手とハメハメして妊娠するとはけしからん』『子育てを疎かにしてタレントなどというくだらない仕事をするのはけしからん』という倫理観を振りかざすパターンも。他人の人生に口出ししたい、暇な人が多いんです。

そもそも、ブログ発信のネタをニュース記事にして配信、トップに取り上げたりするから、その行為自体に『はぁ?』とイラだつ人が急増しているようにも見えます。ブログに書いてるだけだったら、ファンしか見ないから別にいいですが、それをアンチや興味関心のない人間も見るような場所でニュース記事として掲載されると、『そんなこと知りたくないし! もっと大事なニュースあるでしょ!』とイライラする真面目な性分の人が少なからずいるんだと思います。罵詈雑言を叩きつけてイライラを解消できているのかどうか知りませんが」(芸能記者)

 まったく赤の他人である女性たちの結婚や妊娠、出産、育児にあれこれと口を出し、「お前なんか見たくもないから引退しろ」とまでコメントする人々は、自分が人権侵害をしていることに気付かないのだろうか。「幸せそうな他人」へ妬み・嫉みの感情を抱くべからずとは言わないが、それを包み隠さず表現して投げつけることに、何の羞恥心も覚えないということがすさまじい。しかもそれをしているのは、おそらく“ネットリテラシーのない小中学生”ではない。

 芸能人がこうしたバッシングから逃れるには、一切の芸能活動を絶つ以外にないが、ママタレたちは理不尽なクレームなど右から左に聞き流し、自由にタレント活動をしてほしいものである。
(清水美早紀)