A子さん「時々彼が飲みに行ったきり帰ってこないことはあるけど、そこに干渉しないのが約束だから全くしません。浮気の心配は……ゼロではないですけど、私が1番って自信があるので詮索はしません。同棲していますが、彼は家賃も持ってくれますし、歯科衛生士としての給料だけじゃできない生活をさせてくれてます。もちろん、それが理由で好きってわけじゃないんですけど……。私のためにエステに行かせてくれたり、似合うと思った服をプレゼントしてくれるので、彼が何をしているかわからないときのストレスもそこで発散されるのかも。元々私が料理は好きでよく作るので、そこはすごく褒めてくれます。外で彼が食べてきちゃって料理が無駄になるときも、『俺に尽くしてくれてる』とは思ってくれるでしょうから、また大事に思ってくれるだろうと思えば不満はありません」
こんなにも美女だというのに、なんて良い女だA子さんは! ああん!! 計算高さとか、料理に毒を盛ってやろうとかの気持ちはまるでない! 私は思わず瞳孔開きっぱなしになりましたね。女性としての格の違いを見せつけられました。もしもそんな彼氏と付き合ったとして、一晩帰ってこなかったら不安で不安でたまりませんよ、私だったら。そうかそうか、これが献身なのか。献身とは自己犠牲として使用される言葉ですが、彼女は献身を献身とは思っていませんね。ナチュラルに、実にナチュラルに尽くしておりますね。
A子さん「彼氏の職業にこだわってはいません。そもそも芸能関係の方とは無縁でしたし、一般人がそういう人と付き合うとプロ彼女、と呼ばれてることにも納得できません。そういう人にこだわる方がプロ彼女なのでは?」
いえいえ、A子さんこそが本当の意味でのプロだと私は思うんです。プロの「尽くす女」といえば分かりやすいかな。それでいて、自分のお仕事も続けている?
A子さん「歯科衛生士としての仕事は続けてます。生活費も自分で出すと言ってるのに、彼が出させてくれないだけで……まぁそこは正直、貯金もできるのでありがたいんですけど。この交際が何年続いても、彼にお小遣いをもらって生活する愛人みたいになるのは嫌なので、自分の仕事は続けつつ、彼に尽くしていたいですね。それが今一番幸せです。ハウスキーピングやお料理に時間をかけているので友達と遊びに行く時間は減ってしまったけど、別にそれは禁止されていませんし、遊びに行くときも常に連絡は取るので信用されてる自信があります」
いや~、A子さんのような女性であれば「独占したい!」と思う(富裕層の)男性は多いのではないでしょうか。だって、彼女は「言いなり」ではなく「自ら進んで」彼の理想の彼女になったわけで、そんな彼女のことを「男に媚びてる」「男にとって都合のいい女なだけだ」と罵倒する人がいたって、本人は「何でそんなこと言われちゃうんだろう?」とキョトンとするだけだと思うのです。生まれながらにしてプロ彼女の資質を持っていた……ということなんでしょうか。
しかし、次回ご紹介するプロ彼女・B子さんは、A子さんとはまるで正反対。したたかに暗躍し「権力のある男性の彼女」としての地位を築き上げました。そのプロセスをご紹介しましょう。おー、こわ。お楽しみに。
■園崎愛海(そのざきまなみ)/ &M所属、駆け出しの際どいグラビアアイドルとしてイメージDVD発売中。未熟ながらもポールダンサー。Twitterアカウント:@garnety666にて、可愛気のない生活を惜しげもなく発信。小説、漫画、映画、ゲーム、とフィクションの中にいることが趣味。
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