連載

飲んで踊って繋がった ぼっちシングルマザーがクラブに通ったら!?

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「由佳子ちゃんageha行くけど、一緒に行く!?」

東京・沖縄間を往復していた頃、とても魅力的なお誘いがあったものの友人宅でマリオカートするのを選んだ、意外と地味な性格をしている、シングルマザー女子大生の上原由佳子です★

わたくし上原は大のクラブ好きです。娘ちゃんが0歳児のころは、週に1回あるレディースDAYは確実にクラブに行っていました。ただ、娘ちゃんが2歳になり、私が夜間の定時制高校に入学してからは、クラブで遊ぶ楽しさを忘れてしまい、EDM(四つ打ち系)のイベントにしか行かなくなりました。クラブに行く頻度は落ちたものの、未だに「何で沖縄はブラックミュージックばかりなのかな!?(怒)」とか、「沖縄にもサイケデリックやサイバートランス流すクラブできないかな(泣)」とか、ちっぽけな不満を持つ程度にはクラブが好きです。

今回は娘ちゃんが1歳になりたての頃まで遡り、「クラブ遊びと孤立」という、全く関係なさそうな2つの観点から原稿を書いてみたいと思います。

「若い」が、シングルマザーを孤立させる!?

連載の中で何度も書いているように、私は産後2カ月でホステスに復帰し、娘ちゃんが2歳になる頃、私が夜間の定時制高校に入学するまでがっつりと働いていました。当時は夜の仕事を終えると、クラブ友達と連絡を取りクラブに繰り出すのが定番コースでした(娘ちゃんは祖母と一緒に寝ていました)。

シングルマザーになったばかりで、「何で私だけが苦労しないといけないんだ!」「何で好きでもない酒を、好きでもない男と飲まないといけないんだ!」と、自暴自棄になっていた時期でもあります。同年代の友人たちは、楽しそうに恋愛しているし、習い事とか始めちゃってるし、シングルマザーの友人をみても独身時代と何ら変わりない生活を送っているように見えていました。

しかもシングルマザーの友人たちは、新しいパートナーを探していたんです。私も新しいパートナーが欲しい! でも同じことを繰り返すだけかもしれない……。それだけは避けたい……。恋愛はしたいけれど、失敗はしたくない。そんな焦りと葛藤を抱えていました。

同じくらいの年齢の子どもを持つシングルマザー友達が極端に少なかった私は、そんな「恋愛の悩み」ではない、「恋愛をするかしないかの悩み」を相談する相手がいませんでした。でも、あるとき「そうだ! 児童館の乳幼児クラブに行ってみよう! (新しい)恋愛してないママがいるはずだ!」とひらめいたんです。さっそく週に1回児童館で行われている乳幼児クラブに参加してみることにしました。

乳幼児クラブには新しい恋をしているママはいないものの、明らかに上原(当時21歳)より歳上のママばかりでした。「あら若い〜。高校生で子ども産んだの?」とか、「若いと体力あるから良いよね〜」とか、何かと“若い”推しでうんざりです。「若い若いうるさい!」という気持ちを抑えて参加していましたが、でもやっぱり馴染めない。年上のママたちに囲まれて浮きまくる中、娘ちゃんと二人で食べるお弁当は、いままさに経験している大学でのボッチ飯より辛かったです♡

既にお気づきの通り、わたくし上原、着実に孤立への道を歩んでいきました★ 周りの友人たちに対する疎外感に加えて、積極的に参加してみた児童館の乳幼児クラブでも孤立しちゃったわけですから、ツラいのなんの! 「どこにも居場所なーんてなーい♪」と、熱唱したくもなります(笑)。

ここでちょっとだけ真面目な話をさせてください。ニュースに取上げられる虐待事件では、母親が社会から孤立しているケースが目立ちます。育児の話をできる友達がほとんどいなかったこと、居場所を探すために足を運んだ児童館でも孤立してしまったことを考えると、私も虐待ハイリスクだったわけです。「若い」という言葉に斥力があるなんて思いもしないかもしれませんが、ちょっとだけ暴力性を孕んでいる言葉だと覚えていてもらえると嬉しいです。まあ、アラサーになってからは「『若い』は褒め言葉だ! もっとくれ!」状態になっていますが(笑)。

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上原由佳子

1988年生まれ。沖縄県在住。シングルマザー女子大生。女子力の欠片もなさを小学1年生の娘ちゃんから指摘される、どうしようもない系アラサー女子。

@yu756ka