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「決定権は俺にある。でも今はまだ決断したくない…」結婚を先延ばしにする男の心理とは

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桃山商事のクソ男撲滅委員会 毎日流れてくる膨大なニュースの数々。その中には、“男のクソさ”が原因になっていると思えるものも少なくありません。そんなニュースを勝手に取り上げながら、桃山商事のメンバーが元気に言いがかりをつけていきます!

【今回のPick upニュース】

レシピの女王 試験に合格しないと結婚してもらえない結婚試験中の彼女と試験官の彼氏に視聴者がザワつく

“試験官”の彼氏と、それを従順に受け入れる彼女

清田代表(以下、清田) 今回は、先日ネットでプチ炎上していた“結婚試験”という話題を取り上げてみたいと思います。

佐藤広報(以下、佐藤) 特にジェンダーの問題に関心がある人の間で広まった話題という感じだったけど、クソ男の問題を考える上では、とても重要なトピックでしたね。

清田 どんな話題かというと、『ヒルナンデス』(日本テレビ)の人気企画「レシピの女王」に出演した、ある独身女性の話なんだよね。彼女は「恋人が課した試験に合格しないと結婚してもらえない」という状態にあって、彼女自身「彼は慎重な性格なので」と納得して試験に励んでる、これが一部の視聴者をザワつかせたという……。

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慎重な性格、ねぇ…(『ヒルナンデス』より)

佐藤 詳細については冒頭のまとめを見てもらえばわかると思うけど、要するにこれ、居心地や家事能力を審査して「俺の嫁にふさわしいかどうか」を吟味しようってことでしょ? 「お前は何様だよ」感がハンパないし、事実ネットにもそういう声が多かった。

清田 この彼氏さんは、当初は番組の収録現場まで応援にかけつける予定だったのが、「急な仕事が入った」とかで欠席している。「結婚試験官なら現場に来いや!」って話だよね。

佐藤 一方の彼女も、わりとこの状況を従順に受け入れちゃってて……それもプチ炎上の一因になっていたように感じる。

清田 もっとも、これ自体は番組の本筋とは関係ない1シーンに過ぎないし、あまりに情報量が少ないため、このカップルの是非を問うことはできないと思うのね。

佐藤 まあ、そうだよね。個人的には「こんな男マジやめとけ!」って思うし、ネットの声を見てもそういう意見が大半を占めていたけど、究極的には本人たちしかわからない問題だもんね。

清田 そうそう。でもさ、これを「男の結婚観」を考えるための“素材”として見ると、非常におもしろいケースだなと思っていて。ここからは推論を重ねて行くしかないけど、こんな試験を課してるってことは、この彼氏はおそらく、現時点で彼女との結婚にしっくり来てないってことだよね?

佐藤 「俺はこの子と結婚したい」という確信が持てないんだろうね。だから「試験期間」と称して決断を先延ばしにしているんだと思う。

清田  “結婚試験”という手口に目が行きがちだけど、要するにこれって、桃山商事の恋愛相談でもよく耳にする「結婚を先延ばしにしようとする彼氏」の話だよね。そう考えると、他人事ではなくなってこない?

佐藤 実は我々自身も、こういう経験ありますもんね……。

清田 自分の場合、前の恋人とそんな感じだったんですよ。20代の中頃から6年間もつき合っていたにも関わらず、結婚を決断できずにフラれてしまった。当時は「仕事がもうちょっと安定したら」「自分自身がもうちょっと成長したら」とか、もっともらしい理由を並べ立てていたけど、単に覚悟を決められず逃げていただけだと思う。

佐藤 とうとう彼女はしびれを切らせ、別れを告げてきた。で、そうなった途端、清田代表は焦って結婚の意思を表明したんだよね。

清田 でも、時すでに遅しで……その後3年間も後悔し続けるハメになりました。本当に愚かだったと思います。

佐藤 完全に“あるある”パターンですね(笑)。

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清田代表/桃山商事

恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表。失恋ホスト、恋のお悩み相談、恋愛コラムの執筆などを通じ、恋愛とジェンダーの問題について考えている。著書に『二軍男子が恋バナはじめました。』(原書房)や『大学1年生の歩き方』(左右社/トミヤマユキコさんとの共著)がある。

twitter:@momoyama_radio