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CDを何枚買えばいいの!? 複雑化する一方の特典商法にK-POPファンが涙目

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KOREA99

買った枚数=愛ですか? Photo by Stubborn Angels from Flickr

 いまに始まったことじゃないんですけどねぇ……。K-POPのアーティストやアイドルグループが新曲やアルバムを発表するたびに、ほぼデフォルトで開催されるいわゆる〈特典会〉って、あらためて考えると、なんだか複雑怪奇なものですよね。CDを売っているのか、〈おまけ〉を売っているのか、もうギリギリのところまできてるなぁ、と感じるのです。

 ただ、これは何もK-POPに限ったことではなく、巷では〈AKB商法〉とか〈EXILE商法〉とかといわれたりもして、日本の音楽業界全体がその方向に大きく傾いているので、経済原理的に仕方のないことなのかもしれませんが。ただ、冷静に見てみると、いろんな意味で気持ちがゴニョるんです。

 特典会の内容はアーティストによってさまざまですが、一般的なのは、握手会、サイン会、撮影会(チェキ会)の3本柱でしょうか。そのバリエーションとして、ハイタッチ会やハグ会、お渡し会など……。新譜リリースにともない、数種類の形態でCDが発売され、その購入枚数や組み合わせ方法で、どの特典会に参加できるかが決まります。

 例えば、4人組のアイドルグループがニューシングルを発表したとして、以下の4形態でCDが発売されたとしましょう。

【1】初回限定盤 2000円
【2】通常盤タイプA 1000円
【3】通常盤タイプB 1000円
【4】簡易盤(メンバー別ジャケ写4種) 各500円

 それを以下のように購入することで、それぞれの特典会に参加できます。

●簡易盤1枚を買うと、好きなメンバーひとりと握手ができます。
●通常盤タイプAまたはタイプBを1枚、もしくは簡易盤2枚を買うと、好きなメンバーひとりを選んで、CDにサインをしてもらえます。
●初回限定盤1枚+通常盤1枚、または通常盤3枚、さらにまたは簡易盤4枚+通常盤1枚を買うと、好きなメンバーひとりと2ショットでチェキが撮れます。

 ……すンごくざっくりと、あくまで「例えば」の話として簡易に紹介していますが、もう、これ読んだだけでも頭が痛くなりませんか(笑)? 各アーティストの公式サイトで特典会の参加方法を読むと、一度では決して頭に入らず、「え、チェキを撮りたければ、何を何枚買えばいいわけ?」と、いつもこんがらがるのです。グループ内に気になるメンバーがふたりいたら、購入枚数はさらに倍、になります。

CDそんなにいらない問題

 上記を例にすると、つまるところ、握手会参加の値段が500円、サイン会の値段が1000円、撮影会の値段は3000円、ということになります。てか、もういっそ500円のクーポン券を売ってくれたほうがスッキリするわ! と思っちゃうんですよね。だって、どんなに大好きなアーティストであっても、CDは何枚もいらないですから。

 各特典会の値段は、アーティストのクラスによって、あからさまに上下します。人気アーティストであれば、【1】【2】【3】のすべてを購入し、なおかつ簡易盤の全メンバーのジャケ写をコンプリートしなければ、撮影会には参加できないかもしれません。あるいは、初回限定盤に〈あたり券〉が入っていた人のみ参加できる、という抽選の場合もあります。そうすると、あたり券をゲットするための複数枚購入がさらに加熱するのです。

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