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プロ彼女はやはり忍耐必須? 浮気相手から妻に昇格した、幸運のプロ彼女

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極秘結婚を経て

 そうしてトントン拍子で同棲。C子さんは彼が地方などで仕事があるときには仕事先へも同伴するようになり、双方の親への挨拶も済ませました。さらに、夫婦で住むための新居も購入、入籍も完了したとのこと! このことはまだ、彼はファン向けに公表しておらず、タイミングを伺っているようですが、C子さんはそのひとつひとつが夢のようで、いちいちうれし涙を流しちゃったそうです。

C子さん「まさか、こんな風にしてもらえる日がくるとは思いませんでした。ずっと大好きで、なんとか出会おうとしてたときは無理だったのにたまたま巡り会うことができて。私がファンだって知ってて会ってくれてるんだから、どんな冷たい対応をされても会えなくなるよりはいい、と思ってたから……」

――交際の条件みたいなものはありましたか?

C子さん「約束事とか条件とかを提示されたわけではありませんが、彼が何をしたら嫌かどうかくらい分かるので、自分で行動を律しています。男友達と遊ぶとか飲みに行くとかはしません。女友達と遊ぶときもちゃんと報告するし、22時には遅くても家に必ずいます」

――新婚生活はどうですか?

C子さん「生活……たとえば食事に関しては、彼がご飯を作ってくれることもあるし、私が作ったり、一緒に作り合って食べさせ合ったり、彼が好きなお店についていったり、いろいろかな。あ、カフェのバイトは週に2回くらい、まだ続けています。子供がいるわけではないですし、家事だけしてずっと家の中で過ごすのは元々性に合わなくって。私が浮気相手だったことがあるから彼の女性関係は不安だけど、私はもういくら試されても彼から離れませんし、探りも入れません。信用してないという姿勢を少しでも見せてしまったら彼はうんざりするだろうなぁって分かっちゃうから、それは避けたいんです。でも、連絡が取れない日なんてありませんし、彼の両親と私の両親も仲良しだし、もう周りも固まってますから(笑)」

 すごくすごく、幸せそうに笑って語ってくれました。

 恋愛はある種の宗教のようだな、と昔から思っている私です。自分の中の「神」と愛情を育てられることができることは至福の極みでしょう。C子さんはそのまっただ中にいるように感じました。

 交際前に自分の時間を全て捧げてしまうことは、私だったら怖い、と感じてしまいます。もし、そうして自分に何も残らなかったら? 見放されてしまったら? 私よりもっと良い女性が現れて、いくら尽くしても見向きもされなくなったら? 踏み込みすぎてうっとうしいと思われたら? ……不安を覚え始めたらキリがなくなります。

 私だって、「いくら酷いことを言われても、一緒にいられるだけでいい」相手が今まで全くいなかったわけではありません。過去にそういった経験をしたことはあります。それでも私は彼に心から愛してもらえるまでのことはできなかったし、なにより待つことができませんでした。我慢を重ねて、浮気相手から上り詰めたC子さんの根性には頭が下がります。もちろん何度も繰り返すように彼女は幸運の持ち主なわけですが、掴んだ運をその手から離さなかったのは彼女自身の努力であり意志です。彼からの信頼を獲得するまでの数年間は、うれしいことよりもつらいことの方がきっと多かったはず。C子さんは私の何倍も強い女性です。

 彼はモテる職業ですしかなり面倒くさい性格なので、女性関係の不安は一生つきまとうかもしれません。でも彼女は今きちんと自分の確固たる居場所を確立させました。末永くお幸せに、と陰ながら願うばかりです。

 

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園崎愛海

&M所属、駆け出しの際どいグラビアアイドルとしてイメージDVD発売中。未熟ながらもポールダンサー。Twitterアカウント「@garnety666」にて、可愛気のない生活を惜しげもなく発信。小説、漫画、映画、ゲーム、とフィクションの中にいることが趣味。

@garnety666