さらに、古神道と同じくらいよく使われるのが〈言霊〉の効果。ちなみに『神様ごはん』では、流し台(シンク)と思考(シンク)は連動しているので、流し台は常に美しく整え邪気を洗い流す。身体(しんたい)は神体(しんたい)だから、大事に扱うと神が宿ると解説されています。子宮教でも「産道=参道」なんて言っていますが、コレはどうとらえればいいのでしょうか。
本郷「単純に、読者に『え~! そうだったんだあ~』と思わせるためだけのもの。表面的に、読者を納得させて〈気づき(笑)〉という快感を味わわせるためだけにやってるんじゃないかと。古神道にこだわったら、古語の世界ですから、おそらく今ではもう探しようのない言葉とかあるはずなんですよ」
そもそも、ダジャレレベルのものを〈言霊〉と言ってしまうことが、少々罰当たりなような気がします。
料理の神は、ここにいた!
本郷「本当の意味でお料理を神聖に一所懸命行うのだったら、土井善晴さんのお料理を見習うべき。NHK『きょうの料理』で神回と呼ばれるものがあります。具なしのおにぎり、いわゆる塩むすびを作るだけなんです。手をきれいに洗うところから始めて、塩むすびを作るまで15分! 宗教はまったく関係ないけれど究極の料理オタクであり、誰よりもお料理と向き合っている。あれこそが、神様ごはんでしょう(笑)」
霊的なパワーを呼び込まなくても、愛情のこもったおいしいごはんは誰でも作れるもの。実用的でいて、〈神〉が宿る回もあるという『きょうの料理』で腕を磨き、おいしい料理という幸せをかみしめてはいかがでしょう。毎日の営みであるごはんに開運効果まで求めていては、神様もさすがにお疲れになるでしょうから。
(謎物件ウォッチャー・山田ノジル)
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