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きっかけは交通事故!? カンタン「鶏モモみょうが丼」

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こんにちは。自意識和代でございます。
暑さも少し和らいだ今日このごろ。みなさまいかがお過ごしでしょうか?
もたもた書いていたので、季節の挨拶文を書き直しておりますよ……とほほ。

さて今回は夏バテに効く香味野菜・みょうがを使った一品です。
みょうがは普通にスーパーで売っていたり、散歩で通りかかる近所の庭に植えてあったりと広く親しまれていますが、私は5年前までほとんど食べたことがありませんでした。
なんとなく馴染みがなくてですね……。

〜(回想)〜

2010年4月終わりごろ。
朝、ふと目覚めると「気がついた?」と声をかけられました。
私は「え? ……あ、パート行かなきゃ」と呟きました。
すると、
「何言ってんの。あなた交通事故に遭って病院に運ばれてきたんだよ? 覚えてないの?」
確かにそこは病院のベッドの上だし、体が思うように動きません。
どうやら前日の夜、自転車に乗っていたところを原付にはねられたらしいのです。まったく記憶がありません。
診断は左手骨折と頭蓋骨骨折と脳挫傷。
こう書くと大事のように聞こえますが、特に手術することもなく、ギプスを着けたのは左手だけでした。
「頭蓋骨折れてますけど、ヒビは綺麗に真一文字に入ってるからそのまま安静にして骨をくっつけましょう」
頭蓋骨はギプス固定しないのか……そう言われると、寝返りをうつと「ミシッ……」と頭蓋骨がずれるような気もします。
「『ミシッ』て……気のせいだよね!?」 
と思いながらも恐る恐る頭を定位置に戻していました。
1週間で退院したのですが、めまいがひどくて再度病院へ。
症状に対して入院期間短くないかい? と疑問に思っていた私は「検査して、医者が大丈夫って言うから退院したのに(略)」と文句を言いました。
そして、その場で吐いてしまいました。床には赤い液体が。
「これ、血じゃないですからね。トマトジュースです。トマトジュースです」
と言いながら診察室を出ました。
悲劇のヒロインを気取るために胃袋にトマトジュースを仕込んだ女と思われたら嫌だわ!と思ったのです。
しかし、そんなの見りゃわかるだろ。相手は医者だぞ……。
と後から恥ずかしくなり、この恥はかき捨てたいと思いましたが、再入院となりました。

ベッドに戻ると、向かい側のベッドの女の子が医者に声をかけられているのが見えました。
「この前退院と言ってたけど、あれナシにします。もう1週間入院しましょう」とな。
さては……この病院、患者を早めに追い出してたな?
この病院は、耳鼻科の箕輪はるか似の女医さんが一人シャキン! としていたな……という記憶が残りました。
ずいぶん経ってから循環器科にかかりたくて同じ病院に行ったら「循環器科の先生はみんな辞めたので他の病院に行ってください」と案内の紙を渡され口あんぐり。
せっかく近い総合病院なのに残念。
後日、豆腐売りのお兄さんから聞いたのですが、その病院はあまり評判が良くないとのことでした。
私そんなところに2週間もいたのね……。

トータルで2週間の入院生活を終え、自宅療養期間に突入。
体調は良くても動くとめまいがするのでジッ……としていました。起きていても動けない。
ソワソワをmixi日記にしたためるようになりました。この時期がお喋り連載の原点だったように思います。
この時期は実家に住んでいる父が、看病のため私のアパートに滞在していました。
そこへ名古屋に住む友人Eから「東京に仕事の用事もあるから見舞いに行くよ」とメッセージが来ました。
友人Eはとある大学で講師をしています。
徹夜で仕事をしてそのまま旅に出ることもあるほどパワフルなE。
遠路はるばる私の家へ来て酒と食材を買い、パパッとおつまみを作ってくれました。
気力・体力・思いやり。
……ジーン……

涼しい顔で酒を飲みつつ喋るEを見ているうちに、ジーンとした気分が次第に痛快な気分になってきました。
酒のペースは落ちないし顔色も変わりません。
Eは酒豪なのです。
父は何度も「Eさんは本当に酒強いね……」と言っていました。

昔、父に「女の人は酒をあまり飲まないほうがいい。飲むとしてもコップにビール3cmくらい」と言われて驚いたことを思い出しました。
私はそんな注意は無視して飲んでいましたし、さすがにもう考え方は変わっていると思いますがの。
あの時のEの飲みっぷりと父の驚いた顔を思い出すと、ニヤニヤします。

先日、Eから入籍と妊娠の報告がありました。
お祝いは何がいいか尋ねると「酒以外の実用品」という返答。
酒好きなEなのになぜ? と思ったら、大量の酒と酒器が届いてしまったからだそうな。

(冷酒)(冷酒)(冷酒)〜ザッパーン〜(冷酒)(冷酒)(冷酒)

さてさて、みょうが。
みょうがを食べるようになったのは、この時Eが作ってくれた「アサリの酒蒸し」がきっかけです。
みょうがが多めに入っていて、アサリに負けずに美味しさを主張していました。
「みょうがって美味しいんだ! 今まで食わず嫌いだったんだな〜」と感じたことをEからの吉報で思い出し、作りたくなりました。
とはいえアサリの旬は終わっていますし、もっとみょうがを前面に押し出したい!
そこで今回は、ちょっとアレンジして丼にしてみました。

それでは参りましょう〜「鶏モモみょうが丼

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自意識和代

人の好意をなかなか信じられず、褒め言葉はとりあえず疑ってかかる。逆にけなし言葉をかけられて「なんて率直なんだ!」と心を開くことがある。社交辞令より愛あるdis。愛がなければただのdis。凹んじゃうよ! ラブリーかつ面倒なアラフォーかまってちゃんである。