子宮教がここにも
会場内ではたくさんの無料講演も開催されています。「虹色の結界をつくり、愛され女性になりましょう!」という講演では、幸せを呼びよせるウオーキングのデモンストレーションで、スタイル抜群の講師が〈床のものを拾うときの姿勢アドバイス〉としてこんな解説をしていました。
女性講師「床のものを拾うときは、ひざをしっかり閉じてしゃがみましょうね。ひざをガバッと開いてしゃがむと、女性はおまたに穴が開いていますから、そこから邪気が入ってくるんですよ。子宮が攻撃されるんです!」
へ、へえ……。肛門や鼻の穴からは邪気が入らないのか、疑問~。子宮にはネガティブな感情がたまったりカルマがたまったり、毒を吸い上げる器官になったりと、大忙しです。
この日はウオッチング仲間・W氏も偶然来ていて、彼の目当ては2年ぶりに来日したというオーストラリア人のサイキックヒーラー。講演ではこんなパフォーマンスが行われていたと報告してくれました。
W氏「来場者からの質問に答えてくれるんですけど、特定のお客さんに『あなたの周りに名古屋に関係する人がいますね』『あなたの周りに歩けない人がいますね』みたいなことを言いだすんですよ」
でも、お客さんの回答は「思い当たりません」という残念なものだったそう。能力を発揮するのに、人種の壁でもあるんですかね。
W氏「場が変な空気になったからか、おおざっぱに客席を指し『このあたりに新聞や雑誌を何週間も続けて読んでる人がいますね』とすごく該当者が多そうなことを言うも、誰も手を挙げない。サクラ使わずにガチでやってるのは、すごいですよね。その後は何事もなかったかのように荘厳な音楽を流してヒーリングを行い、『ヒーリングをしたら私の身長が高く感じたでしょ』と、まったくありがたみのない言葉で締めくくっていました」
周りの人からスリムに見られるようになるヒーリング法なら、私も伝授していただきたいです。
子どもの存在はすべて親のため
その後、食材通販会社のブースでもらった雑誌には、「白砂糖で思考停止!」という記事や、「障害児の出産は親の責任」発言で炎上した内科医の対談が掲載されていてげんなり気分が加速。立ち見で人があふれかえっていた池川明氏の公演では、相変わらず全くブレない胎内記憶トークで、
「子どもはお母さんを鍛えるためにやってくる」
「虐待する親でも、〈親を鍛えるため〉子どもが自分で選んでやってくる」
「妊娠中に旅行に行っていいかどうかは赤ちゃんに聞いてみればいい」
「子どもは神様に近い存在だから、正しい答えを出してくれる」
などが語られておりました。ああ、全く癒されない……。
あ、でも、胎内記憶の話が『婦人公論』の〈真夏の怪奇現象特集〉で取り上げられたというお話だけは、笑わせていただきました!
……こうなったら、有料コンテンツに救いを求めてみましょう。そんなわけで、次週はペットや腸についてアレコレアドバイスされる、有料コンテンツの体験レポートをお届け予定です。
(謎物件ウォッチャー・山田ノジル)